【パーソナルトレーニングジムを個人経営するには?】開業するメリットや準備すべきこともご紹介

近年、健康意識の高まりにより、フィットネスビジネスが注目を集めています。なかでもパーソナルトレーニングジムは、小規模・低コストで開業できることから、独立・開業を検討されている方も多いのではないでしょうか。しかし大手企業・競合他社が多く、経営に成功するためには押さえておくべきポイントがいくつかあります。

この記事では、パーソナルトレーニングジムの個人経営について詳しく解説しています。開業するメリット・準備すべきことも紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

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<目次>

  1. パーソナルトレーニングジム経営が儲かる2つの理由
    1. 理由①:フィットネスクラブ市場が回復しつつある
    2. 理由②:需要が年々高まっている
  2. パーソナルトレーニングジムを開業する2つのメリット
    1. メリット①:開業にあたって特別な資格が必要ない
    2. メリット②:他業種と比べて低予算で開業できる
  3. パーソナルトレーニングジムを開業するにあたって必要な資金
    1. 物件取得費
    2. 内装費
    3. 設備費
  4. パーソナルトレーニングジムの開業資金を抑える方法
  5. パーソナルトレーニングジムを個人経営するにあたって準備しておくべき4つのこと
    1. ターゲット層を明確にする
    2. 自宅や最寄り駅などから通いやすい立地を探す
    3. 入会金や利用料金は地域の相場から決める
    4. 他社との差別化を図る
  6. パーソナルトレーニングジムで効率よく集客する方法
  7. パーソナルトレーニングジムの開業で失敗してしまう人の特徴
  8. まとめ

パーソナルトレーニングジム経営が儲かる2つの理由

腕組みをする

この章では、パーソナルトレーニングジム経営が儲かる2つの理由について解説します。内容は以下の通りです。

  • フィットネスクラブ市場が回復しつつある

  • 需要が年々高まっている

ジム経営を検討する前に、フィットネス市場の動向に着目しましょう。

 

理由①:フィットネスクラブ市場が回復しつつある

パーソナルトレーニングジム経営が儲かる理由は、フィットネス業界の市場が回復傾向にあるためです。

経済産業省の調査によると、2022年12月の売上高は2,316億9,000万円、前年同月比+5.0%と13ヶ月連続の増加。フィットネスクラブ会員数・スクール会員数の合計は1,676万195人、前年同月比+0.1%と22ヶ月連続で増加しています。

フィットネス市場は2012年から伸び続けており、2018年には売上高3,372億6,300万円と業界史上最高値を更新しました。しかし2020年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、売上高2,235億1,700億円と大幅に減少。フィットネス業界は大打撃を受けました。

コロナ禍前の水準とまではいかないものの、2022年度の売上高は2,682億6,400万円、前年度比+9.6%と市場規模は拡大傾向にあります。

参照:経済産業省「フィットネスクラブの動向(特定サービス産業動態統計速報(2022年12月))」

参照:経済産業省「特定サービス産業動態統計調査 長期データ

 

理由②:需要が年々高まっている

フィットネスジムの需要が高まっていることから、フィットネス業界周辺にはビジネスチャンスがあるといえるでしょう。その背景には、コロナ禍の影響で在宅時間が増え、運動不足を感じる人・健康を意識する人が増えたことがあげられます。

スポーツ庁が実施した「スポーツの実施状況等に関する世論調査(令和4年12月調査) 集計表」によると、普段運動不足を「感じる」とする割合が76.2%(「大いに感じる」32.9%+「ある程度感じる」43.3%)。性別では女性が多く、年代別では30代〜50代の割合が高い傾向にあります。

 

パーソナルトレーニングジムを開業する2つのメリット

虫眼鏡メリット

ここからはパーソナルトレーニングジムを開業する2つのメリットを紹介します。内容は以下の通りです。

  • 開業にあたって特別な資格が必要ない

  • 他業種と比べて低予算で開業できる

経営を成功させるためにも、パーソナルトレーニングジムの特徴・メリットを把握しましょう。

 

メリット①:開業にあたって特別な資格が必要ない

パーソナルトレーニングジムを開業・経営するにあたり、特別な資格は不要です。例えば飲食店の開業には食品衛生法の資格、美容室なら美容師の国家資格を取得する必要があります。他業種に比べて開業のハードルが低い点は、パーソナルトレーニングジムを開業するメリットのひとつといえるでしょう。

ただし、まったく知識がない状態では、開業できたとしても、その後の店舗運営が上手くいく可能性は低いです。顧客の信頼度を高め、集客力を高めるためにはフィットネスの知識・経験・実績があることが望ましいといえます。

パーソナルトレーナーとしての実力を証明するためには、資格取得がおすすめです。知名度が高く、多くのトレーナーが取得している人気資格には「NSCAジャパン」「NESTA」「JATI」などがあげられます。他にもさまざまな民間資格があり、素人でも挑戦しやすいものが多いので、まったく知識も経験もなく不安だという方は検討してみてください。

 

メリット②:他業種と比べて低予算で開業できる

パーソナルトレーニングジムは、マンションの一室・自宅・レンタルスペースなどを活用し、小規模・低予算で開業できるのが最大のメリットです。

マンション一室を借りて開業した場合、初期費用は300万円程度を目安にするといいでしょう。初期費用の目安・内訳については以下の表の通りです。

 

敷金・礼金 50万円
内装 20万円~50万円
トレーニングマシンなどの設備費 100万円~
運転資金 1ヶ月あたり30万円~

 

敷金・礼金は50万円程度、内装設備を整えるのに20〜50万円程度必要です。

設備費は、トレーニングマシンやダンベルなどの機器・フォームの確認に必要な鏡・防音対策費用などでトータル100万円程度を目安にするといいでしょう。トレーニングマシン代は費用がかさみやすく、種類によって価格が大きく異なります。導入するマシンで、初期費用が大きく変動することに留意しましょう。

運転資金は光熱費・賃料・広告費などを合わせて、1ヶ月あたり30万円程度と考えておくといいでしょう。開業したての頃は赤字経営が続く可能性があるため、3ヶ月程度の運転資金を用意しておくと安心です。

 

パーソナルトレーニングジムを開業するにあたって必要な資金

豚の貯金箱

この章ではパーソナルトレーニングジムを開業するにあたって必要な資金について解説します。内容は以下の3つです。

  • 物件取得費

  • 内装費

  • 設備費

それぞれ1つずつ解説するので、開業資金を準備する際の参考にしてください。

 

物件取得費

パーソナルトレーニングジムの開業において、まず初めにかかるのが物件取得費です。物件取得費は家賃の6ヶ月〜12ヶ月分が平均。例えば、家賃20万円の物件なら120〜240万円が物件取得費としてかかります。

物件取得費は物件の状態・立地によっても変動します。人が集まりやすいエリアだと、物件取得費や賃料は高めです。居抜き物件であれば比較的安く済むため、コストを抑えたい方は着目してみてください。

さらに、居抜き物件は、前のテナントの設備・内装が残っているのがポイント。あまり手をかけずに使用できれば、内装費や設備費などのコストを抑えられます。

 

内装費

物件が決まると、次は内装費が発生します。内装費の相場は坪単価40万円〜60万円程度。例えば、10坪の店舗であれば400万円〜600万円程度の内装費がかかります。居抜き物件なら坪単価25万円〜45万円程度を目安にするといいでしょう。

内装費の主な内訳は、壁・床のクロスの貼り替え・電気・空調・換気設備・建具工事費などです。施工する箇所により費用が変動するため、なるべくコストを抑えたい場合には、必要な場所・自分がこだわりたい場所にだけ内装費をかけるといいでしょう

またジムの居抜き物件であれば、内装や設備をそのまま利用できるため、簡単な修繕費だけで済みます。

 

設備費

物件取得費・内装費のほかにも、トレーニングマシンなどの設備費がかかります。種類や台数、メーカーによって値段が大きく異なりますが、業務用マシンの場合は50〜150万円程度が相場です。

ただし中古品や、あまりにも安価なマシンは避けたほうが無難です。重量感・安定感がなく質の悪いマシンだと、転倒やケガなどの思わぬ事故・トラブルにつながる恐れがあります。そうなってしまうと、ジムの評判や信頼を失いかねません。

また中古のマシンだと故障した場合の保証がないため、修理費が高額になることも考えられます。多くのメーカー・販売会社がありますので、しっかり比較しながらマシンを選びましょう。

 

パーソナルトレーニングジムの開業資金を抑える方法

小銭

パーソナルトレーニングジムの開業資金を抑えるためには、店舗物件ではなくマンションなどの住居物件の活用を検討してみてください。店舗や事務所用の物件よりも、住居用物件のほうが保証金を抑えられます。またマシンについては、厳選した種類・数で導入するのがおすすめです。マシンの導入費はもちろん、メンテナンス費用の削減にもつながるでしょう。

事業が軌道に乗るまでは、赤字経営が続くことも想定されます。初期費用を抑え、開業後の運転資金を準備しておきましょう

 

パーソナルトレーニングジムを個人経営するにあたって準備しておくべき4つのこと

手のひらの上にチェック

この章ではパーソナルトレーニングジムを個人経営するにあたって準備しておくべき4つのことを紹介します。内容は以下の通りです。

  • ターゲット層を明確にする

  • 自宅や最寄り駅などから通いやすい立地を探す

  • 入会金や利用料金は地域の相場から決める

  • 他社との差別化を図る

個人でジムを開業する場合、事前の準備・調査は不可欠です。経営を成功させるためにも、重要なポイントを押さえましょう。

 

ターゲット層を明確にする

まずはターゲットとなる客層を明確にしましょう。ターゲット層は広く浅く想定するよりも、狭く深く絞り込むのが大切。具体的には、ペルソナの設定がおすすめです。

ターゲット選定では、性別・年代・家族構成といった属性で顧客をグルーピングするのが一般的です。一方、ペルソナでは1人の架空の人物を想定し、性格、趣味・嗜好、ライフスタイル、人間関係まで詳細に設定します。

ペルソナの項目は以下の7つです。ぜひ参考にしてみてください。

  • 基本情報

  • 家族構成・人間関係

  • 職業・職種・役職・年収

  • 趣味・嗜好

  • 情報収集方法

  • 価値観・目標

  • 好きなエリア・ショップ など

実際に実在するような人物像を想定することで、ターゲット層のニーズやライフスタイルに合わせた価格設定・サービス内容を決めやすくなります。また集客などのマーケティング戦略の成功にもつながるでしょう。

 

自宅や最寄り駅などから通いやすい立地を探す

自宅や最寄り駅など、ターゲットとする顧客が通いやすい立地を探しましょう。例えば、仕事帰りにジムに立ち寄りそうな顧客であれば、住宅地よりも駅周辺やオフィス街近辺が望ましいといえるでしょう。

さらに、近くにコンビニがあれば、ジムの帰りにコンビニで買い物をしてから帰宅といった動線を作ることができます。顧客の生活スタイルに合わせた立地を選ぶことで、集客はもちろん、リピーターの獲得にもつながります

 

入会金や利用料金は地域の相場から決める

開業地域のパーソナルジムの相場やサービス内容を参考にしながら、入会金・利用料金を設定しましょう。大手のパーソナルジムの価格設定は、入会金5万円・2ヶ月のマンツーマントレーニングコースで20万円〜30万円なのが一般的です。

個人経営のパーソナルジムの場合、入会金を無料にしたりコース料金を安価に設定したりと、大手よりも低価格で始めるケースが見られます。しかし低価格で始めると、その後の値上げは大変困難です。また価格を下げた分、収益が減るため、経営が立ち行かなくなる可能性も考えられます。

高めな価格設定でも、それに見合った質のいいサービスが提供できれば、顧客の満足度向上につながります。競合との差別化を図る際は、価格ではなくサービスの優位性を高めるのが大切です。

 

他社との差別化を図る

自店舗ならではの強みを打ち出し、大手企業や競合店との差別化を図りましょう。先述の通り、差別化のために料金を下げるのはリスクが高く、経営困難に陥る可能性があります。

価格で勝負するのではなく、競合にはない、価格に見合った高品質なサービス提供で差別化を図るのが重要です。

 

パーソナルトレーニングジムで効率よく集客する方法

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パーソナルジムで効率的に集客する方法は以下の4つです。ターゲットとする顧客、広告・宣伝費を加味しながら選ぶといいでしょう 

  1. SNS運用
  2. ポスティング
  3. 口コミ活用
  4. 無料カウンセリング・体験会

InstagramやLINEなど、SNSを活用した集客は積極的に取り入れましょう。SNSは世代・性別を問わず、多くの人が利用しているのが大きな特徴です。さらに無料で活用でき、運用しやすいのもポイントです。なかには年齢・性別・エリアなどターゲットを絞って広告を表示できる有料アカウントを提供しているものもあります。

 ポスティングで配布するチラシは、ターゲットとする顧客へ直接届くため即効性が高く、確実に情報を届けられる点が大きなメリット。ジム周辺など配布地域を限定できるため、コストを抑えつつ効率の良い集客を見込めます。

 口コミによってジムの評判を拡散していくのも効果的。新規顧客はもちろん、リピーター獲得にもつながります。具体的な口コミ集客の方法にはGoogleビジネスプロフィール・SNS・口コミサイトがあげられます。

 無料カウンセリングや無料体験を実施するのも効果的な集客方法です。入会前にサービスを体験できる・相談できる環境を整えましょう。

 

パーソナルトレーニングジムの開業で失敗してしまう人の特徴

悩む男性二人

パーソナルトレーニングジムの開業で失敗してしまう人の特徴は、ブランディングが不明確なまま経営していることです。ブランディングとはターゲットに対して自社の価値・イメージを認知してもらうための取り組みのこと。ブランディングが不明確でコンセプトも曖昧なままでは集客が困難です

まずは自社の強み・コンセプトを決めることが大切です。そのうえで、どのような強みをセールスポイントにして集客を行なっていくのかを考えましょう。

最初から大規模のジム経営を考えているのも、失敗してしまう人の特徴です。規模が大きい分、初期費用が高額になるほか人材雇用・経営管理といった難しい作業が必要となり、失敗してしまうリスクが高まります。まずは小規模で開業し、軌道に乗ってきたら店舗拡大を検討するのがおすすめです。

また集客戦略を立てずに集客している方は失敗しやすいといえます。集客方法はチラシ配布・インターネット広告のような有料のものだけではありません。SNS・口コミなど無料で利用できる宣伝方法もあります。ターゲット層にマッチした有効的な集客方法を選択しましょう。

 

まとめ

付箋紙のまとめ

パーソナルトレーニングジムの経営は儲かる事業といえます。その背景にはフィットネスジム業界の市場規模が回復傾向にあり、需要も高まっていることがあげられます。しかし経営を成功させるためには、開業に必要な資金・準備しておくべきポイントを把握しておくことが重要です。

この記事を参考に、パーソナルトレーニングジム経営を成功させましょう。

 

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この記事の信頼性

BBSインターナショナル株式会社 取締役 藤本 晃士

BBSインターナショナル株式会社

取締役

藤本 晃士

2003年、関西学院大学法学部卒。
個別指導塾のエリアマネージャー、教育系ベンチャーを経て、
2014年、現所属の母体となるNBCインターナショナル(株)に入社。
教育、飲食、リラクゼーション、美容室、フォトスタジオ等、多岐にわたる業種のFC展開に携わる。
現在は、支援するAIフィットネスFCブランドに加盟店としても取り組み、チェーンNo.1店舗に成長させる。
運営ノウハウを築きながら展開支援をおこなう、ハンズオンコンサルティングを軸に活動。

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