【アメリカの面白いスモールビジネス例10選!】最先端の成功例やトレンドをご紹介
アメリカは日本よりも開業率が高く、さまざまなビジネスが誕生しています。新規事業の立ち上げを考えている方や独立・開業を目指す方にとって、アメリカのビジネス事例には応用できるものが多数あります。
本記事では、アメリカの面白いスモールビジネス例10選について詳しく解説していきます。最先端の成功例やトレンドについても紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
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<目次>
- アメリカにおけるビジネスの現状について
- アメリカで流行の面白いスモールビジネス10選
- ①奨学金の申請手続きの支援|NextGenVest
- ②無料シャトルバスのサービス|The Free Ride
- ③フリーランス医師の仕事探し支援|Nomad Health
- ④DNA検査や栄養・健康に関する情報提供|Habit
- ⑤最短10分でホテルや民泊の部屋を予約できるアプリ|Overnight
- ⑥数学教育をAI(人工知能)で行うサービス|Happy Numbers
- ⑦ユニークなフレーバー専門のアイスショップ|Ice and Vice
- ⑧ベジタリアン向けバナナブレッド専門店|Dank Banana Bread
- ⑨旅行用の機能的で手軽な価格のカバンを提供|Away
- ⑩ミレニアル向けの経済情報提供サービス|MarketSnacks
- サブスクリプションモデルが多くのビジネスで利用されている
- 海外でトレンドのスモールビジネスの成功事例
- 海外だけでなく田舎のスモールビジネスもおすすめ
- 海外のスモールビジネスに関するよくある質問
- まとめ
アメリカにおけるビジネスの現状について
アメリカは副業大国とも言われており、スモールビジネスが活発です。アメリカには日本のような年功序列・終身雇用といった概念や年金制度がないため、多くの人が老後の資金を蓄えようと、本業以外の副収入として副業や個人事業などを行っています。
またスモールビジネスへの支援や環境が整っており、開業率が高いのもアメリカのビジネスにおける大きな特徴です。ビジネスインキュベーションと呼ばれる企業向けの支援制度により、経営ノウハウの指導・情報提供・オフィス機器のレンタル・資金提供など、さまざまな団体や組織が開業に向けた総合的な支援を行っています。
アメリカでは、昨今の健康意識の高まりにより、ヘルスケア分野におけるサービスがトレンドになっています。例えば、サプリメントのサブスクリプションサービスを展開するCARE/OFは、オンライン上の質問に回答するだけで、一人ひとりに合わせてカスタマイズされたサプリメントを毎月購入できるのが大きな特徴です。
また、バイオロジーとテクノロジーを組み合わせたバイオテクノロジーと呼ばれる分野でもスタートアップが増えています。例えば、DNA検査・分析により、自分の体に必要な栄養素が含まれているミールキットを購入できるサービスなども注目を集めています。
アメリカで流行の面白いスモールビジネス10選
この章では、アメリカで流行の面白いスモールビジネスについて詳しく解説していきます。内容は以下の10つです。
- 奨学金の申請手続きの支援|NextGenVest
- 無料シャトルバスのサービス|The Free Ride
- フリーランス医師の仕事探し支援|Nomad Health
- DNA検査や栄養・健康に関する情報提供|Habit
- 最短10分でホテルや民泊の部屋を予約できるアプリ|Overnight
- 数学教育をAI(人工知能)で行うサービス|Happy Numbers
- ユニークなフレーバー専門のアイスショップ|Ice and Vice
- ベジタリアン向けバナナブレッド専門店|Dank Banana Bread
- 旅行用の機能的で手軽な価格のカバンを提供|Away
- ミレニアル向けの経済情報提供サービス|MarketSnacks
アメリカで流行っているスモールビジネスにはどのようなものがあるのか、ぜひ参考にしてみてください。
①奨学金の申請手続きの支援|NextGenVest
アメリカでは、奨学金の申請手続きの支援を行うビジネスが注目を集めています。アメリカの大学は日本よりも授業料が高く、学生の多くが多額の学生ローンを抱えながら学校へ通い、その後働きながら返済しているのが実情です。
その一方で、アメリカの奨学金制度は連邦政府・州政府対象の奨学金プログラム、大学独自の奨学金など多種多様で、中には返済義務のないものもあります。しかし奨学金の種類が豊富であるものの、給付条件は厳しく申請方法も複雑なため、多くの学生が奨学金を申請せずに高金利の多額の学生ローンを背負っています。
こうした学生ローンに苦しむ高校生・大学生を対象にNextGenVestでは、テキストメッセージによる24時間対応のフィナンシャル・アドバイスを提供。2014年に創設して以来、4万4,000人以上に上る学生に対し、奨学金サポートを行っています。
参照:独立行政法人 日本学生支援機構「米国における奨学制度に関する調査報告書(第2章 アメリカの学生支援制度の概要)」
②無料シャトルバスのサービス|The Free Ride
無料シャトルバスのサービスとは、車全体に広告を掲載しスポンサーから広告費をもらうことで、利用者が無料でバスを利用できるシェアバスのこと。複数人乗れるシェアバスを運営することは環境保全のアピールにつながります。また無料シャトルバスのスポンサーにとっても、環境保全・エコを意識していることをアピールできるでしょう。
The Free Rideは、海岸などへの無料シャトルバスのサービスを提供。利用するバスは排気ガスがない電気自動車を利用しているほか、ジェットブルー航空などの企業がスポンサーとなっています。
③フリーランス医師の仕事探し支援|Nomad Health
フリーランス医師の仕事探しを支援するビジネスが展開されています。アメリカでは、病院に勤務したり開業したりせず、自由な働き方を選択するフリーランス医師が多く存在しています。しかし一方で、高齢化と人口増加に伴い2025年までに約9万人の医師が不足すると言われています。その課題を解決するためにNomad Healthは、フリーランス医師に特化した求人プラットフォームを提供。病院とフリーランス医師をマッチングさせるサービスを展開しています。
これまで、フリーランス医師が仕事を探す際には、エージェントを通して働き場所を探し、高額な紹介料を支払うのが一般的でした。しかしNomad Healthでは、サイトから自分に合った仕事を検索できるほか、紹介料も他のエージェントを利用した場合の半分程度で済みます。
④DNA検査や栄養・健康に関する情報提供|Habit
近年、ニューヨークやサンフランシスコなどアメリカの都市部を中心に、ミールキット・デリバリーと呼ばれている食材の宅配サービスが人気を集めています。またミールキットビジネスに参入する企業も急増し、競争も激化。野菜・肉といった食材を定期的に宅配するだけでなく、レシピと一緒に調味料を送ってくれたり、調理チームやレストランシェフが考案したグルメレシピを提供したりと、続々と特色のある新しいサービスが展開されています。
食材の宅配サービスの競争が激化するなか、Habitでは検査キットでDNAや腸内細菌を分析し、そのデータをもとにユーザーにとって最適な食材とレシピを提供。健康維持はもちろん、ダイエットを目指すユーザーにとってもメリットがあるサービスといえるでしょう。
⑤最短10分でホテルや民泊の部屋を予約できるアプリ|Overnight
旅行者の間で注目を集めているのが、最短10分でホテルや民泊を予約できるアプリ。一般的な宿泊予約アプリやサイトと異なり、すぐにでも部屋を予約できるのが大きな特徴です。例えば、Overnightでは、その日ギリギリの宿泊に対応できる部屋のオーナーだけが登録しています。
今すぐ予約できる部屋が一覧となって表示されるため、ユーザーは短時間でその日に泊まる場所を見つけることが可能です。
⑥数学教育をAI(人工知能)で行うサービス|Happy Numbers
Happy Numbersとは、AI(人工知能)を活用した数学教育のプラットフォームのこと。日本における小学5年生までの生徒を対象に、対話形式のような数学の練習問題を出し、即座にフィードバックを提供するのが大きな特徴です。
AI(人工知能)の導入により、生徒の学習ペース・知識レベルに合わせた質の高い指導が可能になるほか、数学を教える講師を雇う必要がなく人件費のコスト削減にもつながるため、幼稚園や小学校といった多くの教育の場で活用されています。
AI(人工知能)は数学との相性がいいものの、生徒個人個人に合わせた教え方ができるかという点に課題がありました。しかしHappy Numbersでは、AI(人工知能)の改善を徹底し、この課題をクリアしています。
⑦ユニークなフレーバー専門のアイスショップ|Ice and Vice
Ice and Viceはニューヨーク発のアイスショップ。ビジネスモデルはごく一般的であるものの、ユニークかつ斬新なフレーバーに特化しているのが大きな特徴です。例えば、バラの花びらのジャム・ピンクグァバなどを使用しています。一般的な店では食べられない珍しいフレーバーであるほか、カラフルなビジュアルなのも人気の理由といえるでしょう。
Ice and Viceのケースでは、特別なビジネスモデルがなくても、味・見た目などの専門技術で、新しいスモールビジネスを生み出せることを示しています。
⑧ベジタリアン向けバナナブレッド専門店|Dank Banana Bread
Dank Banana Breadは、完全ベジタリアンの人でも食べられるバナナブレッドの専門店。保存料無添加なほか、卵・乳製品などの動物性の食品や製品を使用していないため、宗教上食べるものに制限がある人でも安心できるのが大きな特徴です。
もともと、バナナブレッドは創業者のケイトリン・マカリーがロッククライミングに出かける際に自作していたもの。それが友人たちの間で評判になったため、そのまま創業したのがこのスモールビジネスです。
2016年、ブルックリンを拠点に創立して以来、バナナブレッドをニューヨーク市内の80%以上の店舗に卸しています。
⑨旅行用の機能的で手軽な価格のカバンを提供|Away
Awayは旅行用の機能的で手頃な価格で購入できるスーツケースを扱うD2Cブランドです。なお、D2CとはDirect to Consumerの略で、製造者がユーザーに直接販売するビジネスモデルのこと。ECモールや仲介業者を経由しないため、販売や配送手数料といったコストを削減できる・自社のECサイトやSNSを活用し、ユーザーにダイレクトにブランドのコンセプトを発信できるといったメリットがあります。
Awayが扱うスーツケースは高性能で多機能なのにも関わらず、類似した高級ブランドの商品よりも安い価格設定なのが特徴的です。仲介業者を通さないことでコストを削減し、高品質の商品を低価格で提供できるのは、D2Cブランドならではといえます。
⑩ミレニアル向けの経済情報提供サービス|MarketSnacks
MarketSnacksとは、ミレニアル世代向けの経済情報提供サービスのこと。FacebookやXなどのSNSではなく、ファイナンス系のメルマガを無料で、毎日配信しているのが特徴です。
プライベートな情報とメディアが発信するニュースが混在してしまうSNSでは、効率的に必要な情報を収集できないと感じる人も少なくありません。隙間時間に効率よく情報収集できる・題名だけでどのような趣旨の内容か判断できることから、アメリカでは、メルマガの価値が再認識されつつあります。
サブスクリプションモデルが多くのビジネスで利用されている
近年、サブスクリプションモデルが多くのビジネスで利用されています。なおサブスクリプションとは、商品やサービスを一定期間利用できる権利に対して料金を支払うビジネスモデルのこと。一度契約されれば解約されない限り、継続して利益を得られるストック型ビジネスであるため、安定して売り上げを伸ばせるのが大きなメリットです。
また、ユーザーの利用状況や評価をデータ化・分析することも可能なため、商品やサービスの改善・販促活動の効率化につながるでしょう。さらに購入するのはとまどってしまう商品でも低価格で利用できるため、ユーザーが商品を利用するハードルが下がり、新規顧客を獲得しやすいのもポイントです。
これまでサブスクリプションモデルはSpotify・Netflixといった音楽・動画配信の定額サービスに採用されていましたが、今では食品・ファッション・コスメなど、さまざまなビジネスで取り入れられておりユーザーも増えています。サブスクリプションが広まった背景には、個人や企業が消費ではなく利用・共有へシフトしていること・インターネットやIT技術の進化により、さまざまな商品やサービスがサブスクリプションに対応できるようになったことなどがあげられます。
海外でトレンドのスモールビジネスの成功事例
海外でトレンドのスモールビジネスの成功事例を下記の表にまとめていますので、チェックしてみてください。
カテゴリー | ビジネス・企業名 | 特徴 |
IT系 | Happy Numbers(ハッピーナンバーズ) |
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Overnight(オーバーナイト) |
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App of Joe(アップ・オブ・ジョー) |
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サービス系 | The Free Ride(ザ・フリーライド) |
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Common(コモン) |
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CW Pencil Enterprise(CW ペンシル・エンタープライズ) |
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飲食系 | Heatonist(ヒートニスト) |
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Dank Banana Bread(ダンク・バナナ・ブレッド) |
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CoolMess(クールメス) |
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海外だけでなく田舎のスモールビジネスもおすすめ
スモールビジネスを始めるなら、田舎で行うのもおすすめです。国内の田舎であれば土地代や不動産の価格が安く、都市部に比べて最低賃金も低いため、開業資金や人件費などのコストを抑えられるのが大きなメリットです。
また地方の自治体によっては助成金や補助金を用意している場合も考えられます。競争相手が少なく、事業展開しやすいのも田舎で起業する上での魅力といえるでしょう。
田舎が抱える特有の問題を解決し、地方創生にかかわるビジネスや、生活の利便性を高めるビジネスなど、田舎だからこそできるビジネスもあります。何をやるか明確に決まっていない人は、田舎でスモールビジネスを検討するのもいいでしょう。
海外のスモールビジネスに関するよくある質問
この章では、海外のスモールビジネスに関するよくある質問について詳しく解説していきます。内容は以下の2つです。
- 海外にあって日本にないサービスを探す方法は?
- 海外のスモールビジネスは個人でも始められる?
海外のスモールビジネスを考える際に、参考にしてみてください。
海外にあって日本にないサービスを探す方法は?
海外にあって日本にないサービスを見つけるには、海外のSNSをチェックしてみてください。スモールビジネスを行っている海外の企業は、SNSで情報を発信していたり、一般ユーザーの間で話題となっていたりします。
さらに海外のビジネス誌で最新のビジネス情報を入手するのもおすすめです。定期的にチェックすることで、新しいビジネスアイデアが生まれるかもしれません。また海外ビジネスに関する情報・サービスの展示会やセミナーが開催されている場合もあります。
海外のスモールビジネスは個人でも始められる?
スモールビジネスは個人でも始められます。そもそもスモールビジネスとは、小規模企業者の定義に合わせて従業員5人以下の事業を指すのが一般的。業種にもよりますが、資金が少なくても起業できる・自分の裁量に合わせて自由に働けるといったメリットがあります。
海外のスモールビジネスの中にはWEB系やキッチンカーを用いたものなど1人でも始めやすいものが多く、比較的取り組みやすいといえるでしょう。
まとめ
アメリカでは年功序列・終身雇用といった概念や年金制度がほぼないことから、多くの人が副業や個人事業などを行っているのが実情です。スモールビジネスが活発で、さまざまなビジネス事例があるため、新規事業の立ち上げを検討する際は日本でも展開できないかチェックしてみるといいでしょう。
またアメリカのスモールビジネスを探す際は、海外のSNS・雑誌などを活用したりサービスの展示会やセミナーなどに参加したりするのがおすすめです。アメリカのスモールビジネスを日本向けに応用しながら、土地代や固定費などのコストを抑えられる田舎で開業するのもいいでしょう。ぜひ本記事を参考に、アメリカのビジネスモデルをチェックしてみてください。
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BBSインターナショナル株式会社
代表取締役
川口 毅
2002年、慶應義塾大学経済学部卒、大手広告代理店に入社。
その後メンタルコーチへのキャリアチェンジを経て、
2013年にNBCインターナショナル(株)に入社、フランチャイズの加盟店開発を専業とする。
2016年、同社取締役就任。2018年に事業部を分社化してBBSインターナショナル(株)を設立し、代表取締役就任。
フランチャイズの展開コンサルティングを主軸とし、フランチャイズ本部構築や、新規ビジネスの資金調達支援も行っている。