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【新規事業のおすすめは?】成功させるための7つのプロセスとおすすめの業種をご紹介
「新規事業を展開したいけれど、どんな業種が人気か知らない」「新規事業の成功に必要なプロセスが分からない」など、新規事業展開において疑問や不安を抱えている方は少なくないでしょう。
本記事では、新規事業として人気の業種や成功させるためのプロセスについて詳しく紹介します。スムーズかつ効率的に新規事業をスタートさせるためにも、ぜひ最後までご覧ください。
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<目次>
新規事業のおすすめは?人気の業種をご紹介
新規事業を展開する前に、まずはどんな業種が人気なのか把握することが大切です。下記の表で確認してみましょう。
業種 | 割合 |
サービス業 | 28.6% |
医療・福祉 | 17% |
小売業 | 11.9% |
飲食店・宿泊業 | 11% |
建設業 | 8.8% |
不動産業 | 4.5% |
卸売業 | 4.2% |
製造業 | 3.6% |
教育・学習支援業 | 3.3% |
運輸業 | 3.2% |
情報通信業 | 2.8% |
その他 | 1.2% |
引用:日本政策金融公庫:2023年度新規開業実態調査「企業の属性」
特に一番人気が高い業種が「サービス業」で、全体の約3割です。その次に17%の医療・福祉、次が小売業で割合は11.9%となっています。
最も多い「サービス業」は、顧客のニーズや要望に応えることが主な仕事です。提供する内容は、体験・専門的技術・知識などの形あるものではなく、生産と消費が同時に起こります。
現代は、顧客の要望も多様化しており、提供する内容やその手法も幅広くなっているのが特徴です。その場に応じて臨機応変な対応が求められるため、これまでの経験や知識を使って柔軟に対処する必要があります。
これからの新規事業におすすめな業種3選
「新規事業をしたいけれど、何を選べばいいか分からない」「どんな業種にすればいいか決められない」と悩んでいる方のために、これから事業をスタートさせるのにおすすめの3つの業種を紹介します。
【これからの新規事業におすすめな業種3選】
①個人事業主(フリーランス)が融資を受けやすい業種
②初期投資の少ない業種
③体力的に継続しやすい業種 |
何を重要視するのか明確にすることで選ぶべき業種が見えてくるため、ここでお伝えする3種類の業種の特徴を理解し、何が適しているか見極めましょう。
①個人事業主(フリーランス)が融資を受けやすい業種
新規事業としておすすめの業種といえば、「個人事業主が融資を受けやすい種類」です。新しく事業をスタートさせるためには資金が必要となるため、融資を受けることを前提としているケースも少なくありません。
しかし、個人事業では融資を受ける条件が厳しい面があったり、業種や営業内容によっては融資を断られてしまったりということもあるので、新規事業展開を諦めた経験がある方もいるのではないでしょうか。
例えば「東京信用保証協会」の場合、信用保証対象外の一例として、一定の農林業・金融・保険業・狩猟業などが挙げられています。
②初期投資の少ない業種
初期費用を大きくかけすぎると失敗した時のリスクが大きくなります。そのため、新規事業をスタートさせる際には、初期費用が少ない事業を選択しましょう。
中でも特におすすめなのがインターネット事業です。個人や事業主に向けたサービスなどは、知識や技術とスマホ・パソコンがあれば事業展開が可能なため、必要最低限の費用だけで済みます。
しかし、技術やスキルによって異なりますが、事業の立ち上げに費やすべき時間がかなりかかってしまう点には注意が必要です。
③体力的に継続しやすい業種
先にお伝えしたように、新規事業の立ち上げでは融資や初期費用などのコストについて考えることが大切です。しかし、体力的に継続していけるかどうかもしっかりと考慮しなければいけません。
「ある程度の売り上げを確保できるようになったらスタッフを雇う」といった目標があっても、目指している売り上げに辿りつけない場合、作業に膨大な時間を取られて体力が厳しくなってしまうケースも少なくありません。
長い目で見て、体力的に問題なく継続できるかどうかしっかりと考えるようにしてください。
新規事業を成功させるための7つのプロセス
新規事業を成功させるためには、正しい手順に沿って進めていくことが大切です。徹底した準備や調査を行わなければ失敗のリスクが上がり、うまく事業を展開させることはできません。
新規事業を成功させるために、特に大切な7つのプロセスをここで詳しく見ていきましょう。
【新規事業を成功させるための7つのプロセス】
①新規事業立ち上げの目的の明確化
②新規事業アイディアを見つける
③ビジネスモデルの検討
④事業の活動拠点を探す
⑤事業計画書の作成
⑥資金調達方法の検討
⑦適切な人材をアサインする |
①新規事業立ち上げの目的の明確化
まず大切なのは、新規事業立ち上げの目的を明確にしておくことです。目的や動機があいまいでは、事業を成功させることはできません。また、新規事業の立ち上げそのものが目標となってしまう場合、その後の方向性を見失ってしまうこともあります。
目的を具体的に掲げることにより、困難な場面にぶつかっても乗り越えることができ、行うべき行動や方向性を定めることが可能です。
目的を明確化させるときは、「売上高〇〇円」と具体的な数値を用いて掲げるものと、「地域内の競合の中で最も集客できる店にする」など言葉で説明するものの2種類を作ってください。
②新規事業アイディアを見つける
新規事業の土台となるアイディアを見つけます。保有しているスキルや得意分野を活かすことができ、ニーズや収益が見込めるアイディアを見つけてください。
スキルや得意分野を活かした新規事業であればスムーズに事を運べます。反対に未経験の業種の場合は、失敗のリスクが高くなってしまうので注意しなければいけません。
また、アイディア自体は良くてもニーズがなければ事業として成り立たないので、ターゲット層の需要をチェックしておきましょう。
さらに、ニーズがあっても収益を得ることが難しければ継続した経営ができません。売上がどの程度あれば利益を獲得できるのか、しっかりと検討するようにしてください。
③ビジネスモデルの検討
新規事業のアイディアが見つかったら、次に具体的なビジネスモデルの検討を行いましょう。優れたビジネスモデルを構築することは、企業の成長に欠かせない重要なポイントです。
ビジネスモデルは「Where」「Who」「What」「When」「Why」「How」の6つで構成され、下記の要素をそれぞれ明確化させることで枠組みを完成させることが可能となります。
項目 | 詳細 |
Where「どこ」 | どの市場に参入する? |
Who「だれ」 | ターゲットとなる顧客はだれ? |
What「なに」 | 提供するのはなに? |
When「いつ」 | スタートするタイミングはいつ? |
Why「なぜ」 | このビジネスに取り組むのはなぜ? |
How「どうやって」 | どうやって提供する? |
④事業の活動拠点を探す
次に事業の活動拠点を探します。どこを拠点にすれば利益を出しやすいのか考えて決めていきましょう。
活動拠点を決定する際には、周辺環境や建物の情報を調べることはもちろん、実際に足を運び自らの目で確認することが重要です。また、アクセスについてもしっかりと調べておきましょう。
最初はコワーキングスペースなどを利用し、利益が安定して獲得できるようになってから移転する方法もあります。
⑤事業計画書の作成
アイディア・ビジネスモデル・活動拠点をそれぞれ決めたら、事業計画書を作成します。事業計画書は、金融機関から融資を受ける際に必要になるだけでなく、事業の方向性を明らかにするためにも重要です。
記載する項目について明確に定められているわけではありませんが、基本となる内容は主に下記の項目となります。
【事業計画書に記載する主な内容】
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⑥資金調達方法の検討
資金の調達方法は、新規事業の規模や内容に合わせ最適な方法を選ぶようにしてください。自己資金でまかなえる場合は必要ありませんが、金融機関からの融資やクラウドファンディングなどの利用が主流です。
民間の金融機関からの融資はハードルが高く、審査を通過できないケースも少なくないので、資金調達の計画は余裕を持って行うようにしておきましょう。
クラウドファンディングは、資金を集めるだけでなく新規事業の宣伝としても効果が期待できるのが特徴です。
⑦適切な人材をアサインする
新規事業を管理する代表・管理者・リーダーなどを含め、適切な人材を正確に割り当てておきます。
事業がスタートしてからのアサインでは人材不足などのトラブルが生じやすいです。配置されるスタッフの中で特定の人にのみ負担が偏ってしまうことがないよう、計画的に適切な人材をアサインできるようにしましょう。
新規事業におすすめな人気業種8選
ここからは、新規事業におすすめの業種を具体的に紹介します。
【新規事業におすすめな人気業種8選】
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それぞれの特徴を比較してみてください。
①ネットショップ
通販での買い物が主流となっている現代では、ネットショップ運営は非常におすすめな業種の一つです。実店舗の開設が必要ないので、初期費用を抑えたスタートを実現できるのが大きなメリットになります。
近年、ネットショップを利用する年代は広がりつつあり、ターゲット層を広く設定できるのもポイントです。日本国内に限らずグローバルなマーケットでの取引ができ、さらに営業時間などを考慮する必要もありません。
ネットショップ作成ツールも多くあり、比較的スタートさせやすい業種ではありますが、その分競合も多いため、他との差別化戦略をじっくり考える必要があります。
②コンテンツ制作(ライティング・動画編集など)
保有しているスキルや資格を活かしたコンテンツ制作もおすすめです。コンテンツ制作には以下のような種類があります。
【コンテンツ制作の主な種類】
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特に最近では動画制作が人気を集めています。YouTubeなどの動画配信サービスを利用し、視聴回数に応じた収益を得る方法は広く知られており、「ユーチューバー」という職業が誕生したほどです。
既に多くの企業や個人事業者が利用しており、飽和状態になりつつありますが、新しいアイディアで配信を進めることで大きなチャンスを掴むことができ、同時に既存事業の宣伝にも利用できます。
③家事代行
近年は、結婚後も共働きとなる家庭・仕事が忙しく家のことができない若い世代・高齢者の一人暮らしなどが増加傾向にあるため、家事代行の需要が高くなっています。
主な仕事内容は、食事の準備・洗濯・掃除などです。一件あたり数時間程度の作業となるため、隙間時間で働きたい主婦層に人気があり、人材確保もそこまで難しくありません。
特別な資格は必要ありませんが、「収納整理アドバイザー」などの民間資格を有していると顧客に安心感を持ってもらえます。
④ネイルサロン
ネイルサロンは近年徐々に店舗数が増加傾向になっており、年代問わず多くの女性から需要がある業種です。
これまでは、ネイルサロンは「派手に装飾する」「特別な日のためのおしゃれ」などと考えられていました。しかし、現在は日常の中でもネイルに気を遣う方が多く、シンプルでビジネスシーンでも違和感のないデザインなども人気です。
ネイルサロンの経営に資格は必須ではありませんが、デザインや仕上がりに関する技術力が欠かせません。
⑤オンライン教室
新型コロナウイルスの影響により、塾や習い事の教室のほとんどがオンラインの導入を始めました。英会話・学習塾などをはじめ、音楽やフィットネスなどその種類は幅広くあります。
オンラインであれば、必ずしも教室を借りる必要がなく、新規事業として初期費用を抑えたスタートも実現可能です。さらに、開講時間を自由に設定できるのも大きなポイントになります。
⑥保育ママ
保育ママとは、自治体が認定した家庭福祉員が保育園に入園できない子どもを自宅などで保育する仕事です。待機児童の解消を目的としており、「入園させたいけれど受け入れ先がない」、「仕事復帰が近いのに落選した」などの理由で、多くの保護者から期待されている制度です。
しかし、自治体により制度を導入していないケースもあるため、全国どこでも保育ママができるとは限りません。新規事業としてスタートさせる際には、活動拠点で導入されているのか事前にしっかりと調べておきましょう。
⑦移動販売
車を利用してオフィス街やイベントなどに出店するのが移動販売です。営業時間・場所・提供するメニューを変更しながら営業できるため、需要に合わせた効率的な運営ができます。
また、食料品などの移動販売は、買い物難民となってしまった高齢者の助けになるので需要があり、顧客獲得がしやすいのもメリットです。
ただし、店舗を所有する必要はありませんが、移動販売車両の購入・設備の改造などを行う必要があるため、ある程度の初期費用が必要になります。
加えて、販売する商品が飲食物になる場合、保健所からの営業許可をもらい、さらに食品衛生責任者の資格を取得しなければいけません。
⑧買取サービス
貴金属・家電・玩具・洋服など、様々なアイテムの買取サービスを提供している企業は多くあります。買取サービスは、需要があるアイテムを買取・再販することで大きな利益を獲得することが可能です。
特にベビー用品や子ども服などは、ワンシーズンしか使用しないもの・すぐサイズアウトして着られなくなるものが多く、比較的状態が綺麗なものがほとんどです。
昨今では環境問題を考える一般の方が多く、リサイクルやリユースに力を入れることは、社会貢献や会社としての成長になるのはもちろん、多くの利用顧客に対して良い印象を与えることにも繋がります。
新規事業にはフランチャイズ加盟もおすすめ
新規事業をスタートさせる場合、フランチャイズに加盟するのもおすすめです。加盟店になることで、効率的な集客や宣伝・面倒な事務作業などをフランチャイズ本部が請け負ってくれるので、現場での経営に集中できます。
また、フランチャイズ本部が持っているノウハウやサービス・商品を利用できるので、失敗のリスクを抑えることも可能です。
例えば、女性専用フィットネスジムの「ファディー」は、AIマシン導入による競合との差別化や参入のしやすさに特徴があり、利益獲得がしやすいフランチャイズです。
結婚相談所ビジネスの「パートナーエージェント」のフランチャイズは、業界ナンバー1の成婚率・ブランド力・集客力が大きな強みといえます。さらに、会員に既存商品やサービスの宣伝をすることで、将来の見込み客をストックできるのも嬉しいメリットです。
新規事業を成功させることはもちろんのこと、既存事業にもプラスの効果を出せるような経営を目指していきましょう。
まとめ
本記事では、新規事業を成功させるためのプロセスやおすすめの業種について詳しく紹介しました。
新規事業を成功させるためには、本記事でお伝えした7つのプロセスに沿って一つずつ進めていき、それぞれの段階で徹底した準備・調査を行う必要があります。
また、展開する事業内容についても検討が必要です。融資の受けやすさ・初期費用・体力的な継続の可否は非常に重要になります。
今まさに人気のある業種を理解し、それぞれを比較することで、どのような新規事業をスタートさせるべきか見えてきます。フランチャイズに加盟することも手段の一つです。
本記事でお伝えした情報を参考に、これから新しく立ち上げるべき事業を見極めましょう。
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この記事の信頼性
BBSインターナショナル株式会社
代表取締役
川口 毅
2002年、慶應義塾大学経済学部卒、大手広告代理店に入社。
その後メンタルコーチへのキャリアチェンジを経て、
2013年にNBCインターナショナル(株)に入社、フランチャイズの加盟店開発を専業とする。
2016年、同社取締役就任。2018年に事業部を分社化してBBSインターナショナル(株)を設立し、代表取締役就任。
フランチャイズの展開コンサルティングを主軸とし、フランチャイズ本部構築や、新規ビジネスの資金調達支援も行っている。