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【オンラインフィットネスの市場動向】コロナによる業界の動きや今後の展開についてもご紹介
世界規模のフィットネスブームにより、需要が高まっているフィットネス業界。なかでもオンラインフィットネスは、アメリカ・中国での躍進が始まっており、市場規模も拡大し続けています。日本でもオンラインフィットネスのフランチャイズ経営を検討されている方も少なくありません。
この記事ではオンラインフィットネスの市場動向と今後の展開について詳しく解説していきます。オンラインフィットネスのフランチャイズ経営を目指している方はぜひ参考にしてみてください。
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<目次>
日本国内のフィットネス市場の動向について
オンラインフィットネスの開業を検討中の方にとって、フィットネス市場の動向は気になるところ。まずは日本国内におけるフィットネス業界の今後を紐解いていきましょう。この章では、以下の2つについて詳しく解説しています。
- 日本国内のフィットネス市場の構造変革
- 日本国内のオンラインフィットネスの市場規模
フィットネス業界への参入を検討中の方は、ぜひ着目してみてください。
日本国内のフィットネス市場の構造変革
日本国内のフィットネス市場は2012年度から拡大し続け、2014年には3,000億円に到達。その後も売上高が伸び続けていました。
しかし2020年から大流行している新型コロナの影響を受け売上高が大幅に減少。不要不急の外出を控える人が増えたことにより、これまで主流であった総合型ジムの利用者も大幅に激減しました。
参照:経済産業省「 特定サービス産業動態統計調査」長期データ
しかしその一方で、長く続いた自粛生活やテレワークにより運動を意識するようになった人が増えています。また新しい生活様式の定着により、24時間営業のセルフジム・パーソナルジムの店舗数が急増。20代〜30代の若者を中心に利用者数も増えています。
さらに今、注目を集めているのがオンラインフィットネス。ジムに通わずPCやスマホで動画を見ながらトレーニングできるのが大きな特徴です。昨今の健康意識の高まりにより、いつでも・どこでも運動したいというニーズに応えられることから、今後の成長が期待できる業態といわれています。
フィットネス業界については以下の記事をご参考ください。
日本国内のオンラインフィットネスの市場規模
日本国内のオンラインフィットネスの市場規模を見ていきましょう。テクノ・クリエイトのレポート「オンラインフィットネス市場の動向と将来展望」によると、オンラインフィットネスの市場規模は2019年度で2.4億円、会員数は2万人前後といわれています。
新型コロナの影響を受けた2020年1〜3月にはオンラインフィットネスジム全体の会員数が急増。なかには3〜4倍増えた企業もあります。
海外のオンラインフィットネスの市場について
海外におけるオンラインフィットネスの市場を見てみましょう。2021年度のフィットネスアプリの市場規模は11億米ドル。さらに2022年から2030年にかけてはCAGR17.6%で成長すると予測されています。
- オンラインフィットネスのアメリカ市場
- オンラインフィットネスの中国市場
この章ではアメリカ・中国におけるオンラインフィットネスジムの市場について解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
オンラインフィットネスのアメリカ市場
2018年度、フィットネス参加人口の割合が20%のアメリカでは、フィットネス系アプリ・Peloton(ペロトン )が大流行しています。バイクやランニングマシーンを購入し、Pelotonが提供するアプリを通じてインストラクターのレッスンに参加できるサービス。自宅・勤務先など、いつでもどこでも質の高いトレーニングを受けられるのがメリットです。
有料会員数は133万人を超えたほか、2021年1月時点での時価総額は約465億円まで成長。さらにバイクの売上台数は2017年時点で約75,000台を超えており、2019年6月末までの年間総収入は9億1500万ドルと発表されています。
オンラインフィットネスの中国市場
中国でもオンラインフィットネスが大きく成長しています。なかでもソーシャルフィットネスアプリやスポーツ機器を提供しているスポーツテック企業・keepの飛躍が目覚ましく、シリーズEラウンドで約8,000万ドルの資金調達を行いました。
ほかにも、付属のリングとレッグバンドを装着して全身を動かして遊べる任天堂のリングフィットは爆発的ヒットを記録しています。
コロナの影響によるフィットネス市場の動き
コロナの影響によるフィットネス市場の動きを見ていきましょう。経済産業省「特定サービス産業動態統計調査」長期データによると、コロナ以前である2019年度のフィットネス業界の売上高は3,347億8,000万円。コロナが大流行した2020年度は2,235億1,700万円と激減しています。
また2020年はフィットネス事業者の倒産・廃業が相次ぎ、過去10年で最多となる26件にも上りました。
コロナの影響によるフィットネスの在り方やニーズの変化
新型コロナの影響によりフィットネス業界は深刻なダメージを受けました。しかし長く続いた自粛生活・テレワークにより運動不足を懸念する人々が増えています。さらに生活スタイルの変化によって、自分なりのメニューでトレーニングしたいというニーズの変化により、24時間営業のセルフジム・パーソナルトレーニングジムなど目的に特化したジムが拡大しました。
画像出典元:ハコジム
また、さまざまな分野でオンライン化が進む昨今では、PCやスマホアプリ・AppleWatchなどのウェアラブル端末を利用したサービスも急増。フィットネス業界の多様化が進んでいます。
オンラインフィットネスを始めるきっかけは?
オンラインフィットネスを始めるきっかけの理由には、移動の手間を減らし自宅で楽しみたい・外出を控えながら感染リスクを減らすための健康づくりをしたいなどがあげられます。また在宅ワークなどのライフスタイルの変化・コロナうつなどのメンタル予防など、短期ではなく毎日の生活習慣として取り入れたいと考えている人も少なくありません。
今後も健康に対してのニーズは変化していくものと見られています。顧客のニーズにあったサービスを提供していくことが、フィットネス業界が成長していくうえでの課題といえるでしょう。
コロナ収束後のオンラインフィットネスはどうなる?
健康意識の高まりにより、フィットネスをいつでも手軽に楽しみたいというニーズは今後も広まっていくといわれています。日本でフィットネスジムを利用している割合は少なく、全人口の約3.3%。その理由はフィットネス施設が少ないこと・会員費が高いことなどがあげられます。
施設に通う必要がなく、価格がリーズナブルなオンラインフィットネスであれば、これまでジムを利用していなかった人をターゲットに会員数を伸ばしていけるでしょう。
またオンラインフィットネスは店舗型のフィットネスジムと違い、運動するための準備が不要・人目を気にせず運動できる・価格がリーズナブルなのが大きなメリットです。
スマホアプリやApple Watchなどのウェアラブル端末との連携など、さまざまなサービスを提供しながらオンラインフィットネスは今後も躍進していくものと考えられています。
オンラインフィットネス市場の今後について
オンラインフィットネスの市場の今後について見ていきましょう。オンラインフィットネスの周辺事業・サービスとして有望視されているのがフィットネス機器との併売。主な内容は以下の通りです。
- AI技術を用いたパーソナルトレーニング
- ZoomなどのWebツールを用いたパーソナルトレーニング
- Nintendo Switchを用いたトレーニング
- ミラーデバイスを用いたオンラインフィットネスサービス
それぞれ詳しく解説していきますので、オンラインフィットネスジムの開業を検討中の方は参考にしてみてください。
AI技術を用いたパーソナルトレーニング
PCのWebブラウザ経由で提供するサービス。手本の動画を見ながら、利用者がトレーニングしているところを動画で撮影し、AIが動きを認識しながらアドバイスしてくれる仕組みです。動きを訂正したり励ましたりと、自宅でも本物のパーソナルトレーニングさながらの運動ができるところが大きなメリットといえます。
ZoomなどのWebツールを用いたパーソナルトレーニング
オンライン上でミーティングを開催できるWeb会議システムZoomを利用したパーソナルトレーニングのサービス。リアルタイムで、他者とのコミュニケーションをとりながらレッスンできるのが特徴です。
忙しくなかなか時間が確保できないときは、録画配信によるレッスンも可能。自宅で楽しみながら運動したい方・すき間時間を利用したいと考える利用客が多く見られます。
Nintendo Switchを用いたトレーニング
任天堂の人気ゲーム機・Nintendo Switchを用いたフィットネスも盛り上がりを見せています。なかでも「リングフィット アドベンチャー」は全身を使って遊ぶゲーム。付属のリングとレッグバンドを身につけることで、ゲーム内のプレイヤーと連動してさまざまな運動を楽しめます。
脂肪燃焼・体幹トレーニングなど、気になる部位に合わせたメニューが用意されているため運動が苦手な方でも簡単に始められるのが魅力です。中国でも大人気となり注目を集めていることから、日本のゲーム業界においてもフィットネスを楽しめるジャンルのニーズが広まっていくと考えられます。
ミラーデバイスを用いたオンラインフィットネスサービス
専用のミラーデバイスとアプリを用いたオンラインフィットネスサービスです。アプリを操作しながらミラーデバイスにさまざまなトレーニングコンテンツを表示。利用者のトレーニングをサポートします。
ミラーデバイス型のサービスを提供する企業・ミラーフィットでは、開始から約3年間で2,000台以上の売上を記録。2023年には追加で3.05億円の資金調達を行うなど急成長しています。
まとめ:どこでも気軽にできるオンラインフィットネスは今後も需要が高くなる
2020年に大流行したコロナの影響により、フィットネス業界は大きく変わりました。長く続いた自粛生活の影響により、フィットネス業界の市場は大きく減少。倒産や閉鎖も相次ぎました。
しかし健康意識の高まりにより、フィットネスジムで運動したいと考える人は増えています。さらに、いつでもどこでも気軽に運動したいというニーズの広まりにより、オンラインフィットネスの需要は今後も高くなるでしょう。
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この記事の信頼性
BBSインターナショナル株式会社
取締役
藤本 晃士
2003年、関西学院大学法学部卒。
個別指導塾のエリアマネージャー、教育系ベンチャーを経て、
2014年、現所属の母体となるNBCインターナショナル(株)に入社。
教育、飲食、リラクゼーション、美容室、フォトスタジオ等、多岐にわたる業種のFC展開に携わる。
現在は、支援するAIフィットネスFCブランドに加盟店としても取り組み、チェーンNo.1店舗に成長させる。
運営ノウハウを築きながら展開支援をおこなう、ハンズオンコンサルティングを軸に活動。