【フランチャイズの失敗事例7選!】失敗しやすい人の特徴や失敗しないための4つの行動もご紹介
フランチャイズ加盟を検討中の方のなかには、失敗やリスクが気になるという方も多いのではないでしょうか。フランチャイズ経営は個人経営よりも成功しやすい事業といわれていますが、経営が上手くいかずに廃業してしまう方も存在します。
この記事ではフランチャイズで失敗しやすい人の特徴・失敗事例・失敗しないための行動などをご紹介します。失敗を防ぐためにもフランチャイズ経営に必要なことを把握し、安定した経営ができるよう備えましょう。
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<目次>
フランチャイズの成功率や今後の廃業率について
フランチャイズに加盟し開業した場合、5年後の事業継続率は約60〜70%、個人での開業は約30%といわれています。
しかし日本商業学会「流通研究」によると、フランチャイズの2年後の廃業率は約14.4%に対し、個人経営は7.8%とフランチャイズの廃業率が高くなっています。ではなぜ、事業継続率が高いフランチャイズ経営が個人経営に比べて廃業率が高いのでしょうか。その要素には、業種・出店エリアの問題があげられます。
多種多様な業種があり成功しやすいといわれているフランチャイズビジネスですが、なかには上手くいかない業種もあります。また競合店舗の有無や客層のリサーチなど、出店エリアについての事前調査をしっかり行わないと失敗する確率が高まります。
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フランチャイズはやめたほうがいい?よくある失敗事例7選
この章ではフランチャイズ経営において、よくある失敗事例7選をご紹介します。内容は以下の通りです。
- フランチャイズ本部に頼りすぎている
- フランチャイズ本部との関係性がよくない
- 独自性の強い経営・運営をしている
- フランチャイズの資金繰りができていない
- 従業員のマネジメントができていない
- 競合やブームなどによる外部環境の変化
- 契約条件の確認不足
5年後の継続率60~70%のなかに入るためにも、失敗事例を把握するのが大切です。
事例①フランチャイズ本部に頼りすぎている
フランチャイズに加盟してビジネスを始めた方のなかには、加盟後はフランチャイズ本部に任せておけば大丈夫だと勘違いしてしまっている方も少なくありません。フランチャイズ本部と加盟店の関係はあくまでパートナー。フランチャイズ本部は経営ノウハウの提供やさまざまな支援をしてくれますが、経営が上手くいかなかったとしてもその責任はとってくれません。
店舗を経営するのは自分自身です。本部から与えられたノウハウを活かしつつ、自分なりの工夫を施しながら運営していく必要があります。また経営に関する全ての責任を負う覚悟が大切です。
事例②フランチャイズ本部との関係性がよくない
フランチャイズ本部との関係が上手くいかず、売上に影響を及ぼすことがあります。最悪の場合、契約解除にいたる可能性も考えられるでしょう。
フランチャイズ本部は、協力的なところを選ぶのが大切です。加盟店側にとって契約書の内容が不利になっている・サポートをしてくれない・態度が高圧的など、評判が悪いフランチャイズ本部は避けたほうがいいでしょう。
また契約前に無料セミナーに参加したり、他の加盟店の口コミを確認したりとフランチャイズ本部のリサーチを行うのもおすすめです。契約後に相性が悪いと感じる場合は、他のフランチャイズに切り替えるのもひとつの方法といえます。
事例③独自性の強い経営・運営をしている
フランチャイズ加盟店は、フランチャイズ本部が取り決めたルール・マニュアルを遵守する義務があります。しかし、そのルールやマニュアルを破り独自性の強い経営をしていては成功しないでしょう。
フランチャイズ本部に頼ってばかりいるのも問題ですが、フランチャイズ本部との良好な関係を続けるためにも素直な姿勢で取り組むのが大切といえます。
事例④フランチャイズの資金繰りができていない
フランチャイズ経営が失敗する大きな原因としてあげられるのが資金繰りです。開業時に用意しておくべき自己資金の平均は、およそ300〜500万円程度といわれています。しかしフランチャイズ募集の要項には事業を続ける際に必要な運転資金までは明記されていないことがほとんどです。
その理由は出店エリアや店舗の規模・競合店舗の有無で必要な経費が異なるため。開業してみたら資金が足りないと感じる方も少なくありません。
したがって、余裕をもった緻密な資金計画を立てるのが大切といえます。また開業後すぐは集客が見込めず、赤字経営が続くこともあるので、当面の生活費も用意しておくと安心です。
事例⑤従業員のマネジメントができていない
フランチャイズ経営において欠かせないのが、従業員のマネジメントです。スタッフの質がサービスの質につながるため、スタッフの教育やコミュニケーションなどのマネジメントをしっかり行わないと収益に影響を及ぼしてしまうでしょう。
優秀な人材の確保・定着率を上げるのはなかなか難しいもの。マネジメント力を身につける努力が必要といえます。
事例⑥競合やブームなどによる外部環境の変化
外部環境の変化もフランチャイズ経営が失敗してしまう要因のひとつ。例えば、近隣に競合店舗がオープンすると集客が減り、売り上げにも影響がでるでしょう。さらに同じブランドの店舗が出店してくるのも考えられます。そのため他店との差別化を図り、自店舗のファンを増やすのが大切です。
またトレンドの業種で開業すると、ブームが去ったあとの集客が見込めないこともあります。流行の移り変わりは早いもの。これから先も継続して収益を目指せる業界かどうかを見定めるのも重要です。
事例⑦契約条件の確認不足
事業に失敗するケースとしてあげられるのが、契約条件の確認不足です。契約書に記載されている主な内容には、契約期間・ブランドの使用許諾・営業名や営業場所・順守すべき事項や義務などがあります。その他にもいろいろなルールが設けられているので、安易にサインしないこと・不明な点があれば本部へ確認するのが大切です。
なかでも競業禁止条項の見落としによる失敗が多く見られます。競業禁止条項とは加盟するフランチャイズと同種・類似する事業を行なってはいけないという義務のこと。万が一違反してしまうと、訴訟問題に発展するおそれがあるので注意しましょう。
以下の記事ではフランチャイズが向いていない人の特徴についても解説しています。併せてご参考ください。
フランチャイズで失敗しやすい人の特徴とは?
この章では、フランチャイズ経営で失敗してしまう人の特徴を解説していきます。内容は以下の通りです。
- 責任感が弱い
- コミュニケーションが苦手
- 自信過剰
特徴があてはまるからといって、フランチャイズ経営をしないほうがいいというわけではありません。あくまで経営者としての立ち振る舞い・心構えを把握しておくことで、失敗するリスクを減らせるのです。
特徴①責任感が弱い
フランチャイズで失敗しやすい人の特徴は、責任感が弱いことです。フランチャイズ本部から提供された経営ノウハウやサポートがあるからといって、自分で何もせず他人任せな経営では失敗につながります。また責任感が弱い分、判断力や統率力が弱く従業員に対してもリーダーシップを発揮できないでしょう。
売上や在庫管理など、経営に関する全ての責任を担うのが経営者です。また従業員の行動や失敗に対しても、責任を追う覚悟が必要だといえます。経営者としての心構えを身につけ、主体性を持って経営に取り組みましょう。
特徴②コミュニケーションが苦手
コミュニケーションが苦手な人も経営に失敗しやすいでしょう。その理由はフランチャイズ本部の担当者との関係構築が上手くいかないと、与えられた経営ノウハウを活かせず、運営に支障がでてしまうからです。
また従業員との関係が良好でなければ、優秀な人材を確保したり定着率を上げたりするのも難しいといえます。言葉が少ない・視野が狭いなど、性格を簡単に変えるのは難しいですが、自分を見つめ直し改善していく努力が大切です。
特徴③自信過剰
自信過剰になり、フランチャイズ本部のアドバイスを受け入れない人も経営に失敗しやすい人の特徴としてあげられます。フランチャイズ本部は経験・実績を積み上げてきた経営のプロ。フランチャイズ本部のアドバイスを聞き入れず自分本位な経営をしてしまっては成功しません。
また事業が軌道に乗った途端、気を緩めるのも危険です。経営には波があり、良くなることもあれば悪くなることもあります。したがって、常に危機感を持ち慎重であること・謙虚な姿勢であることが大切です。
フランチャイズ開業に向いている人については以下の記事で解説しているので併せてご参考ください。
フランチャイズで失敗しないための行動4選
フランチャイズで失敗しないためには、どんな行動が必要なのかを確認しましょう。内容は以下の通りです。
- 情報収集をしっかり行う
- 目標を決め、細かく計画を練る
- 初心者でも成功しやすい業種・業態を選ぶ
- フランチャイズ本部の支援内容・経営ノウハウを確認する
フランチャイズ加盟する前の準備をしっかり行うことで、ある程度の失敗を防げるでしょう。事業を成功させるためにも、ぜひ着目してみてください。
情報収集をしっかり行う
フランチャイズで失敗しないためにも、開業前の情報収集をしっかり行いましょう。フランチャイズに加盟すると、フランチャイズ本部によって開業前の売上予測がなされます。しかし、この売上予測は既存店舗・隣接店のものが多く、全てを鵜呑みにしないことが大切です。出店エリアが異なったり近隣に競合店舗があったりすると売上予測に差異が生じます。信頼度の高さを精査するようにしましょう。
さらに事業に関するリスクを洗い出しておけば、早い段階で対処でき、開業後のリスク削減につなげられます。個人だけではなかなか情報収集しづらいもの。さらに集めた情報を分析するための知識も必要です。そのため、ひとりで情報を集めるのではなく、弁護士・コンサルタントなどの専門家に相談するのもひとつの方法といえます。
またフランチャイズ契約を結ぶときは、加盟希望者に対して提示される法定開示書面という書類が作成されます。本来、契約書と法定開示書面の内容は同一ですが、裁判になった際に効力が強いのは契約書のほうです。そのため万が一に備えて、契約書と法定開示書面に相違がないかを再確認するようにしましょう。
目標を決め、細かく計画を練る
フランチャイズ経営での失敗を防ぐためには、目標を決めて緻密な計画を練るのが大切です。とくに資金計画はしっかり立てておかないと、開業後の資金繰りが上手くいかず失敗のリスクが高まります。開業資金だけでなく、光熱費・人件費も含めた開業後の運転資金について把握しておきましょう。
また1ヶ月・半年・1年と中長期の目標を立てて、試行錯誤しながらその目標を達成していくことで失敗する確率は下がります。さらに経営者としての手腕も磨かれるでしょう。
初心者でも成功しやすい業種・業態を選ぶ
フランチャイズは、初心者でも成功しやすい業種で選ぶのがおすすめです。好みの業界で選ぶのも大切ですが、それが必ずしもお客様のニーズを満たすものとは限りません。また思い入れが強ければ強いほど、冷静な判断がしにくくなります。経営が未経験の方は、成功しやすく興味を持てる業界に着目してみてください。
また経営が成功しやすい業種には、フランチャイズ本部のサポートがしっかりしているコンビニ・初期投資が比較的少ないハウスクリーニング・高齢化社会により需要が高い介護やケアサービスがあります。ぜひ参考にしてみてください。
フランチャイズで成功しやすい業種については以下の記事で解説しているので、そちらも併せてご参考ください。
フランチャイズ本部の支援内容・経営ノウハウを確認する
フランチャイズ経営で失敗しないためにも、フランチャイズ本部の支援内容・経営ノウハウを確認しましょう。フランチャイズ事業を検討中の方のなかには、業界・経営が未経験という方も少なくありません。とくに経営が未経験の方の場合、起業したての頃は手探り状態での経営が続くことも考えられます。
そのためフランチャイズ本部からの手厚い支援・経営ノウハウが必要不可欠です。例えば、開業前の資金計画・マーケティング支援などのサポートがあればスムーズな開業につながりやすいでしょう。開業後も集客やリスク管理、スタッフ募集などの支援が充実していると安心です。またフランチャイズ本部が開催するセミナーや勉強会、先輩オーナーの体験談なども活用できるでしょう。
あてはまると成功しやすい!フランチャイズが向いている人の特徴3選
この章ではフランチャイズが向いている人の特徴3選をご紹介します。内容は以下の通りです。
- 物事を顧客視点で考えられる
- 本部の意図を汲み取れる
- 自分の中の成功方法が確立している
いずれも難しいことではなく、誰でもすぐに取り入れられるものばかりです。経営を成功するためのヒントとして、ぜひチェックしてみてください。
フランチャイズで成功しやすい人の特徴について詳しく知りたい方は、下記もご覧ください。
【フランチャイズで成功しやすい事例とは?】成功しやすい人の特徴や失敗例もご紹介!
物事を顧客視点で考えられる
フランチャイズ経営が向いている人は、物事を顧客視点で考えられる人です。経営戦略を立てても、それがお客様を喜ばせられるもの・ニーズを満たすものでなければ集客が見込めず、安定した経営にもつながりません。またお客様もお金を払う気にはならないでしょう。
経営が成功しやすい人は、顧客が満足できるものを考え、提供してくれる人といえます。
本部の意図を汲み取れる
フランチャイズ本部の意図を汲み取れる人も、フランチャイズ経営に向いています。例えばフランチャイズ本部からの通達や指示があった際に、嫌々動くのであればフランチャイズ本部と良い関係を築くことはできません。フランチャイズ本部との、よりよい関係を築くことで、質がいいサポートを受けられます。
そのためにも、フランチャイズ本部の意向をしっかり汲み取り、真摯な姿勢で対応する必要があるでしょう。
自分の中の成功方法が確立している
自分の中の成功方法が確立している人もフランチャイズ経営に向いています。経営では成功と失敗の定義がありません。他人の考えではなく、自分で成功の定義を定めることで、自分の指針・方向性・具体的なやり方を見出せます。さらに、成功するための目標を定め、それに向かって試行錯誤しながら成功体験していくことで経営者としてのスキルが身につくといえます。
まとめ
フランチャイズ経営を考えている方にとって、失敗事例や成功するためのポイントを把握しておくのが大切です。とくに経営が未経験の方はフランチャイズ本部に頼りっきりになるのではなく、日々の運営や従業員のマネジメントなど経営者としてのさまざまなことに取り組む必要があります。
またフランチャイズ本部との関係も大切です。担当者と細やかなコミュニケーションができれば、ノウハウの提供がスムーズになり経営にも活かせるでしょう。
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フランチャイズ本部の選定で失敗しない3つの評価軸
この記事の信頼性
BBSインターナショナル株式会社
代表取締役
川口 毅
2002年、慶應義塾大学経済学部卒、大手広告代理店に入社。
その後メンタルコーチへのキャリアチェンジを経て、
2013年にNBCインターナショナル(株)に入社、フランチャイズの加盟店開発を専業とする。
2016年、同社取締役就任。2018年に事業部を分社化してBBSインターナショナル(株)を設立し、代表取締役就任。
フランチャイズの展開コンサルティングを主軸とし、フランチャイズ本部構築や、新規ビジネスの資金調達支援も行っている。