【フランチャイズ開業は儲かる?】フランチャイズに向いている人やおすすめな業種10選もご紹介

独立・新規事業を考えている方のなかにはフランチャイズ経営を検討されている方も多いのではないでしょうか。しかし興味はあるものの、フランチャイズ経営は儲かるのか気になりますよね。フランチャイズ経営を成功させるためにはフランチャイズの仕組みや選び方・経営者としての心構えなどを把握する必要があります。

 

この記事ではフランチャイズ経営が儲かる仕組み・平均年収・人気のフランチャイズなどフランチャイズ経営をお考えの方に役立つ情報をご紹介します。フランチャイズ経営のメリット・デメリットも解説していますのでぜひ参考にしてみてください。

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<目次>

  1. フランチャイザーとフランチャイジーの違い
  2. フランチャイジー(加盟店)は儲かるのか?
  3. フランチャイジーの年収
  4. フランチャイジーの年収も紹介!儲かる人気フランチャイズ10選
    1. ①ジム・フィットネス
    2. ②コンビニエンスストア
    3. ③飲食店
    4. ④ハウスクリーニング
    5. ⑤塾
    6. ⑥中古品の買取やリサイクルサービス
    7. ⑦高齢者向け宅配サービス
    8. ⑧コインランドリー
    9. ⑨無人ゴルフ
    10. ⑩結婚相談所
  5. 儲かるフランチャイズを見つけるための4つのポイント
    1. ①高需要で安定収入が見込める業種を探す
    2. ②サポート体制が整っているフランチャイザーを選ぶ
    3. ③ライバルが少ない業種を探す
    4. ④ロイヤリティがサポートに見合ったものか確認する
  6. フランチャイジーの労働時間
  7. フランチャイザー(事業本部)がフランチャイジーを募集する理由とは?
  8. 【実態】フランチャイズの仕組みとは
    1. フランチャイザー(事業本部)の収益モデル
    2. フランチャイジー(加盟店)の収益モデル
  9. フランチャイズで開業するメリット
  10. フランチャイズで開業するデメリット
  11. フランチャイジーに向いている人7選
    1. ①責任感やオーナーシップがある
    2. ②諦めない
    3. ③情報収集が得意
    4. ④物事をデータで考えられる
    5. ⑤フランチャイザーを上手く活用できる
    6. ⑥目標値と明確なプロセスがある
    7. ⑦顧客視点に立って経営できる
  12. フランチャイジーに向いていない人5選
    1.  ①フランチャイザー任せにしてしまう
    2.  ②受け身
    3.  ③準備が苦手
    4.  ④他責思考
    5.  ⑤物事を感覚で考える・見通しが甘い
  13. フランチャイジーとして開業するための3つの手順
    1. ①開業資金の準備
    2. ②業種・フランチャイザーの選定
    3. ③契約・開業
  14. フランチャイズで失敗しないための事前準備4選
    1. ①どんな業種にするかしっかり考える
    2. ②計画をしっかり立てる
    3. ③説明会の参加・資料請求など、フランチャイザーの情報を集める
    4. 税金面を考慮する
  15. まとめ

フランチャイザーとフランチャイジーの違い

人が多い場所

フランチャイズ開業が儲かるかを説明する前に、フランチャイザーとフランチャイジーについて把握しておきましょう。フランチャイザーとはフランチャイズ契約を募集する事業本部のこと。一方、フランチャイジーとはフランチャイズに加盟する企業・個人のことを指しています。

フランチャイザーとフランチャイジーはフランチャイズ経営において、たびたび登場する言葉なので、その違いや意味を認識しておきましょう

 

フランチャイジー(加盟店)は儲かるのか?

お金と電卓

では、フランチャイジーになると儲かるのかどうかを見ていきましょう。日本フランチャイズチェーン協会が実施する「フランチャイズチェーン統計調査」によると2021年度のフランチャイズの市場規模は約25兆8,000億円でした。コロナ禍の影響を受けた2019年度から2020年度は市場規模は減少しましたが、それまでは売上高・加盟店数とも年々増加傾向にあります。

近年ではフランチャイズ展開する業種も増えており、フランチャイズ経営を目指す方にとっても選択肢が広がっています。したがってフランチャイジーは、成功すれば高額年収も狙える事業といえるでしょう。

フランチャイジーの年収

お金と付箋紙

フランチャイジーの平均年収はおよそ500万円前後とされています。しかし業種や開業する地域などによっても異なり、年収400万円以下〜1,000万円以上と差が大きいです。

業種別のフランチャイジーの平均年収は、コンビニエンスストアで約700万円・塾オーナーで約800万円・飲食店で約1,000万円・買取サービスで約1,420万円です。さらにランニングコストや経費を削減できる業種であれば得られる年収も変わります。

 

フランチャイジーの年収も紹介!儲かる人気フランチャイズ10選

エプロンの男          

この章では儲かる人気フランチャイズ10選を紹介します。内容は以下のとおりです。

  • ジム・フィットネス

  • コンビニエンスストア

  • 飲食店

  • ハウスクリーニング

  • 中古品の買取やリサイクルサービス

  • 高齢者向け宅配サービス

  • コインランドリー

  • 無人ゴルフ

  • 結婚相談所

人気が高いものから比較的新しいものまでさまざまな業種があります。それぞれの年収についても解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

①ジム・フィットネス

ジム・フィットネスのフランチャイズは収益率が高く、年収1,000万円も狙える業種です。主な収入は会員からの会費で、継続的に収益を得られるストックビジネスなのが魅力。ロイヤリティも定額制のケースが多く、会員数を増やせば増やすほど、たくさん稼げる仕組みです。

例えばAIマシンによるパーソナルトレーニングを受けられる女性専用フィットネスジム・ファディーの収益モデルを見てみましょう。開業24ヵ月後のファディーの収益モデルは、ひと月あたり会員数500名・売上350万円、諸経費およそ200万円なので営業利益は約150万円となり、その結果年間で約1,800万円の収益が見込めます。

専用マシンの導入により費用は膨らみやすく、店舗の規模にもよりますが初期投資費用はおよそ2,600万円です。しかし安定した収益を得られるため、投資回収期間は約3年程と想定されます。さらに近年、フィットネスジム業界は健康志向の高まりにより需要が増えているため儲かりやすいフランチャイズといえるでしょう。

女性専用フィットネスジム・ファディーについて詳しく知りたい方は、下記をご参照ください。

 

②コンビニエンスストア

コンビニエンスストアのフランチャイジーの年収は平均700万円程度といわれています。コンビニエンスストアは流行に左右されないため安定した経営が可能なのが大きなメリット。また高品質・低価格なプライベートブランドの充実などにより、人々の需要も高まっています。

コンビニエンスストアは制約が厳しく経営の自由度が低いですが、フランチャイザーからのサポートは手厚いといわれています。24時間365日の営業が基本なため、人材を確保できれば安定した経営も可能ですが、すぐに辞めてしまったり人材が確保できない場合は、経営者やその家族が現場に立たなければいけません。また他の業界に比べて10年や15年など契約期間が長く、すぐに辞めることはできないので注意が必要です。

 

③飲食店

居酒屋やファミリーレストランなど、飲食店のフランチャイジーの年収は幅広く、平均400万円〜1,000万円程度といわれています。飲食店経営はブランド力が高いフランチャイザーが多く、安定した集客を望めるのが大きな魅力です。また店舗運営について多くのノウハウを蓄積しており、採用・研修・経営にいたるすべての面で質の高い支援を受けられます。

飲食店は店舗の準備や設備費など、初期投資がかかる業界です。さらに光熱費・人件費・食材費などのランニングコストもかかります。安定した収入を得るためにも、売上とランニングコストのバランスを考えながら毎月の売上目標・客単価などの数字管理をしっかり行うのが大切です。

            

④ハウスクリーニング

ハウスクリーニングは高齢化や共働きの増加により、近年需要が高まっている業種です。フランチャイジーの年収は均500万円〜900万円程度といわれています。ハウスクリーニングは開業資金が少なく済むほか開業前の研修も短期間なため、未経験の方でも参入しやすいのが大きな魅力。フランチャイズに加入することで、有名で高品質な掃除用具や洗剤などをフランチャイザーから調達することも可能です。

ハウスクリーニングはコンビニ同様、経営者が労働する機会が多い事業です。安定した収入を得るためには従業員を雇って売上を伸ばしていく必要があります。

            

⑤塾

塾のフランチャイジーの年収は平均300万円〜600万円程度といわれています。知名度が高いフランチャイザーも多く、開業直後から生徒を集めやすいのが魅力です。また塾の運営に必要な教材はもちろん、授業カリキュラムや年間の指導計画なども用意されているため未経験でも参入しやすいでしょう。

フランチャイズ塾の開業資金は比較的高く、およそ500万円以上かかります。その理由は机と椅子・ホワイトボード・テキスト類などの準備が必要になるためです。個人指導塾など規模が小さければ、その分開業資金を抑えられるでしょう。

フランチャイズ塾は授業を受けてくれる生徒の授業料が主な収益となります。入塾者を増やすためにも自ら店舗の広告や宣伝を積極的に行うこと・合格実績など信頼できる実績を積み重ねることが成功の秘訣といえるでしょう。

            

⑥中古品の買取やリサイクルサービス

中古品の買取・リサイクルサービスは近年、市場規模が大きくなっており、1,000万円以上の高額年収を狙える業界です。開業資金は500万円以上と比較的高く、その内訳には加盟金・店舗関連費・保証金・資格取得費・研修費などがあげられます。

開業資金を抑えたい方は出張サービス形式で営業を始めてみるといいでしょう。店舗を構える必要がないため、店舗関連費のコスト削減につながります。また他の業界に比べて買取・リサイクルサービスは高額なロイヤリティが必要となるケースが多いため、しっかり比較したうえでフランチャイザーを選ぶのが大切です。

買取サービス・リサイクルサービスは専門的な資格は不要ですが、さまざまなブランド品を取り扱うため商品知識を身につける必要があります。また中古品をはじめとした古物の売買には古物商許可が必要不可欠なので注意しましょう。

            

⑦高齢者向け宅配サービス

高齢者向け宅配サービスのフランチャイジーの年収は、平均400万円〜500万円程度。今後、高齢者はますます増えるので配食業界はさらに成長するでしょう。高齢者向け宅配サービスは自分たちで宅配するため店舗を一等地に構える必要がありません。

また食材はフランチャイザーが提携している業者から安価で仕入れられます。小規模で開業できる分、大きな収益は見込めませんが、少ないコストで安定した利益をあげられます。

            

⑧コインランドリー

コインランドリーのフランチャイジーの年収は店舗の規模によっても変動しますが、平均300万円程度とされています。また複数の店舗を運営する多店舗経営をして成功すると、より高額な年収も望めるでしょう。

コインランドリーの開業資金は店舗の大きさで異なります。小型店舗で2,200万円前後、大型店舗だと4,000万円前後が目安です。内訳としては店舗の設備や内装費・洗濯乾燥機などの機器設備代などがあげられます。 

コインランドリーは無人事業であり立地産業でもあります。人件費がかからない分、集客力が弱いため、道路の出入りのしやすさや交通量・利便性も考えながら集客できる立地を探す必要があるでしょう。

            

⑨無人ゴルフ

無人ゴルフは会員制のインドアゴルフスタジオのフランチャイズ。24時間365日いつでも利用できるほか、最新のシミュレーション機器を利用し、完全貸し切りで練習できるところが大きな魅力です。主な収益は会員からの会費で、フランチャイジーの年収は平均1,200万円〜1,500万円程度といわれています。

無人ゴルフの開業資金は店舗の規模によって大きく変わりますが、約1,000万円〜5,000万円程です。ゴルフは幅広い年齢層に人気のあるスポーツ。さらに無人ゴルフはDX技術を利用したシミュレーション機器により、ゴルフ場のラウンド体験ができるため20〜30代のビギナーに人気があります。

            

⑩結婚相談所

結婚相談所を開業した場合の年収は平均400万円程度です。主な収益は会員の入会初期費用・月会費・お見合い料・成婚料などがあげられます。

結婚相談所の規模にもよりますが、開業当初はスタッフをそろえる必要がないため人件費は不要です。ある程度会員数が増えてから社員を増やしていくといいでしょう。また小規模で運営するなら店舗を構える必要もなく、レンタルオフィスや自宅などで事業を始めるのも可能です。

結婚相談所の経営を成功させるためには会員数を増やさなければなりません。結婚相談所はインターネットからの入会が多いため、TwitterやInstagramなどのSNS・ホームページを利用して集客を行うといいでしょう。

           

儲かるフランチャイズを見つけるための4つのポイント

注目ポイント付箋            

フランチャイズはさまざまな職種があり、今後も新しい事業が展開される可能性もあります。儲かるフランチャイズを見つけ、経営を成功へと導きましょう。儲かるフランチャイズを見つけるためのポイントは以下の4つです。

  • 高需要で高需要で安定収入が見込める業種を探す
  • サポート体制が整っているフランチャイズを選ぶ
  • ライバルが少ない業種を探す
  • ロイヤリティがサポートに見合ったものか確認する

この章で詳しく解説していきますので、それぞれのポイントを押さえておきましょう。

 

①高需要で安定収入が見込める業種を探す

儲かるフランチャイズを見つけるためのポイントのひとつ目は需要が高く、安定した収入が見込める業種を探すことです。主な業種には、地域や利用者の年代問わず需要が高いコンビニエンスストアや、他の業種に比べて利用者数が多い飲食店・ファーストフード店などがあげられます。

知名度が高いフランチャイズを選ぶことで広告・宣伝費をかけずに集客できるため、安定した収入を得られるでしょう。しかし開業する地域によって需要の高さは変わるものです。外部のマーケティング専門会社を利用するなどし、開業エリアの客層や市場をしっかり調査することが大切です。またフランチャイザーによっては開業エリアの調査を行っている場合もあるので、相談しながら決めるといいでしょう。

 

②サポート体制が整っているフランチャイザーを選ぶ

フランチャイズは運営のための支援や研修を受けられるのが魅力。経営・業界が未経験の方は安定した経営ができるよう、サポートが手厚いフランチャイザーを選ぶのがおすすめです。

とくにハウスクリーニングや塾経営などは、ある程度の知識・スキルが必要なので、フランチャイザーをしっかり比較するようにしましょう。

            

③ライバルが少ない業種を探す

フランチャイズ経営で儲かるために、ライバルや競合が少ない業種を探すのもおすすめ。ライバルが多い業界や地域での開業は、いくら需要が高くても競争が激しく経営に向いているとはいえません。

需要があり、その業界で運営している人たちが少なければ顧客を増やすことも容易にできるでしょう。

 

④ロイヤリティがサポートに見合ったものか確認する

ロイヤリティの支払い条件をチェックし、提供されるサポートに見合ったものかを判断することが重要です。

ロイヤリティの支払い方法には、「売上の歩合方式」、「粗利の分配方式」、または「定額方式」があります。

自分にとって最適なフランチャイザーを選ぶには、これらの条件を慎重に検討しましょう。

 

 

フランチャイジーの労働時間

天秤にかける

フランチャイジーになると労働時間を自由に決められますが、ビジネスモデルや売上によっては長くなるケースもあります。例えばコンビニエンスストアのような24時間営業のフランチャイズでは、人員が確保できるまでの間、フランチャイジーであるオーナー自身が現場に立たなければいけません。

またフランチャイジーは、フランチャイザーから経営のノウハウを提供してもらえますが、オーナー自身がそのノウハウを活かしきれない場合、収入が下がってしまう可能性もあります。とくに経営が未経験の場合は、勤務時間の合間にも今後の販売戦略を考えたり勉強したりしなければいけないでしょう。

 

フランチャイザー(事業本部)がフランチャイジーを募集する理由とは?

5人の疑問

フランチャイザーがフランチャイジーを募集する主な理由としてあげられるのが開業時のコスト削減であり、他社資本を活用したスピーディな店舗拡大です。フランチャイザーが直営店を開業する場合、土地の取得代・店舗の建設費・人件費など全ての費用を賄う必要があります。

しかしフランチャイズの場合だと、開業時にかかる店舗の開設費の一部・保証金・開業準備金・内装工事費などの費用はフランチャイジー側が負担します。さらにフランチャイジーが所有する土地があれば、その土地を活用できるのもメリットです。そのため、フランチャイズの方が店舗数の拡大ペースが早くなるのです。

ブランドの使用・経営ノウハウを提供する対価としてフランチャイジーから支払われる加盟金・ロイヤリティもフランチャイザーの利益となります。            

 

【実態】フランチャイズの仕組みとは

たくさんの記号

フランチャイズ経営を始める前に、フランチャイズの仕組みを覚えておくのが大切。とくに以下の2つは把握しておきたいところです。

  • フランチャイザー(事業本部)の収益モデル

  • フランチャイジー(加盟店)の収益モデル

この章で詳しく解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

            

フランチャイザー(事業本部)の収益モデル

この章ではフランチャイザー(事業本部)の収益モデルを解説しています。フランチャイザーの主な収益は以下の3です。

  • ロイヤリティ収入およびその他収入

  • 加盟金等のスポット収入

  • 直営店の売上

フランチャイザーの収益モデルは、フランチャイジーにとってフランチャイザーを選ぶ際の比較ポイントにもなります。しっかり把握し、開業後の失敗のリスク軽減につなげましょう。

 

①ロイヤリティ収入およびその他収入

フランチャイザーの主な収益は、フランチャイジーから毎月支払われるロイヤリティです。ロイヤリティとはフランチャイザーが持つブランドの使用・経営ノウハウの提供などの対価のことロイヤリティの割合は業界・フランチャイザーの経営方針・フランチャイズパッケージの内容によってさまざまです。

ロイヤリティの支払方法は以下の3種類に分かれます。

  • 支払う金額が決まっている定額方式

  • 売上に対して一定の割合で支払う定率方式

  • 売上高から売上原価を差し引いた金額に対しての割合で支払う粗利分配方式

経営に関する事務手続き料やシステム料が徴収される場合もあるので、フランチャイジーを目指す方は覚えておきましょう。

その他の収入にはキックバックなどがあります。キックバックとは、フランチャイズ経営で必要な原材料や資材・商品などの取引先をフランチャイジーに紹介し、その代わりとして得られる費用のこと。またフランチャイザーが原材料や資材を調達している場合は、その販売分の売上がフランチャイザーの収入となります。

 

 ②加盟金等のスポット収入

スポット収入とは臨時で得られる収入のこと。 主なスポット収入には加盟金・開業前の研修費・イベントやセミナーを開催して得られた費用などがあげられます。

加盟金とはフランチャイズに加盟する際にフランチャイジー側が支払う費用のことで、開業時にかかる初期費用のひとつです。フランチャイジーは加盟金を支払うことにより、フランチャイザーが持つブランド・商品・運営に関するノウハウを使用できるうえ、さまざまなサポートを受けられます。なお加盟金・研修費の金額はフランチャイザーによって異なります。     

       

③直営店の売上

直営店を運営しているフランチャイザーの場合、その直営店の売上も収益の一部となります。直営店はレギュラーチェーンとも呼ばれており、店舗責任者がフランチャイザーの正社員であることが多いでしょう。

           

以上がフランチャイザー(事業本部)の収益モデルです。フランチャイズ本部としてフランチャイズ展開する際の注意点については、以下の記事をご参考ください。

 

フランチャイジー(加盟店)の収益モデル

フランチャイジーの収益モデルは売上高から店舗運営コストを差し引いて計算されます。店舗運営コストは、ロイヤリティ・人件費・仕入れ費・広告宣伝費・店舗の家賃や水道光熱費などが代表的。ただし業界・業種によって店舗運営コストの種類や費用は大きく異なります。

店舗ビジネスについての詳しい内容は以下の記事をご参考ください。

 

フランチャイズの基本的な仕組みを理解した方は、「投資型フランチャイズ」という選択肢も昨今増えていることもおさえておきましょう。フランチャイジーの店舗をフランチャイザーが運営代行するというモデルになっています。

投資型フランチャイズについては以下の記事をご参考ください。

また、下記のレポートでも投資型フランチャイズについて学べます。フランチャイズを投資目線で捉え、参画前に抑えておくべきポイントなどを詳細に説明しています。特に、投資としてのフランチャイズ参画に関心がある方や、運営に関する手間を省きたい方にとって、成功への道標となるでしょう。

投資型フランチャイズ徹底解説レポート

投資型フランチャイズ徹底解説レポート

こんな方にオススメ

  • 投資型フランチャイズについて知りたい
  • 投資としてフランチャイズ参画を検討している
  • 手間のかからないフランチャイズに興味がある

フランチャイズで開業するメリット

ピンクの背景メリット

フランチャイズで開業するメリットはたくさんあります。フランチャイズ経営の最大のメリットは、フランチャイズのブランド名を使用できることでしょう。知名度が高いフランチャイズの場合、集客の不安が少なく、オープン初日から大きな売上がたつことも珍しくありません。

さらに加盟しているフランチャイザーから、経営ノウハウの提供や研修・安定した運営のためのサポート・的確なアドバイスを受けられるため、経営や業界未経験の方でもフランチャイジーを目指せるのもポイントです。

またフランチャイザーによっては、開業時の物件取得費用を負担してくれる場合もあり、初期投資コストを抑えられるのも魅力です。

            

フランチャイズで開業するデメリット

サイコロ型デメリット

フランチャイズはメリットだけでなくデメリットやリスクもあるので注意が必要です。フランチャイズの多くは経営方針やルールが決まっています。そのため自由度が低く、自分が理想とする経営が制限されてしまう場合もあるでしょう。

また自分が加盟しているフランチャイズで不祥事が起きてしまうと、自分の店舗に非がなくとも風評被害などを受け、売上が減少してしまう恐れもあります。売上が減少すると毎月支払うロイヤリティが収益を圧迫してしまう可能性もあるでしょう。

したがってフランチャイズに加盟する際は、業種や労働環境・フランチャイザーの経営方針をしっかり確認し、メリットとデメリットを把握しておくのが大切です。年収も大切ですが、フランチャイズ経営ではフランチャイザーをしっかり比較してから選ぶのをおすすめします。

フランチャイジーに向いている人7選

成功を追い求める男性

フランチャイズ経営を検討しているものの自分はフランチャイジーに向いているのか・フランチャイズで成功できるのかなど、いろいろな不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。この章ではフランチャイジーに向いている人7選を詳しく解説していきます。フランチャイジーに向いている人の主な特徴は以下のとおりです。

  • 責任感やオーナーシップがある

  • 諦めない

  • 情報収集が得意

  • 物事をデータで考えられる

  • フランチャイザーを上手く活用できる

  • 目標値と明確なプロセスがある

  • 顧客視点に立って経営できる

しかし、いくらフランチャイジーに向いているからといって必ずしも成功するわけではありません。事業を始めるにあたり、どんなマインドが必要なのかを知ることで、ある程度の心構えができるでしょう。 

            

①責任感やオーナーシップがある

フランチャイジーに向いている人・儲かる人の特徴の1つ目は責任感があることです。フランチャイジーは店舗の運営に関するすべての責任を負い、従業員・売上・商品在庫などの流れを管理しなければなりません。売上がなければ自分はもちろん、従業員の生活も賄えないほか経営も行き詰まってしまいます。フランチャイズ経営を成功させるためにも自ら店舗を経営する責任感を持ち、利益追求していくことが大切といえるでしょう。

またフランチャイザーから経営のノウハウを提供してもらえるとはいえ、開業前の準備を怠ったりサポート任せにしてしまったりすると成功から遠のいてしまいます。オーナーシップを持ち、現場なりの工夫など主体的に取り組める人は成功の確率が高くなるでしょう。

 

②諦めない

フランチャイジーに向いている人の特徴の2つ目は諦めないことです。フランチャイズ経営はフランチャイザーのサポートやブランド力を利用できますが、いざ事業を始めてみると、それなりの苦難や困難に遭遇することもあるでしょう。また開業後、成果がでるまでには時間がかかることもほとんどです。

経営が上手くいかず売上が上がらないからといって、すぐに諦めてしまう人はフランチャイジーには向いていません。成功するためには経営が軌道に乗るまでの道筋を考え直し、諦めずに努力していくのが大切です。

            

③情報収集が得意

情報収集が得意な人もフランチャイジーに向いているといえます。どんなビジネスでも成功するためには情報収集が必要不可欠。競合店の状況・経営する業界の動向・消費者のニーズなどを把握し、時代や顧客のニーズに合わせて円滑な運営を図ることが重要です。

            

④物事をデータで考えられる

フランチャイジーに向いている人の特徴は物事をデータで考えられることです。やってみたいと思ったから・儲かると聞いたからなど、漠然とした理由でフランチャイザーを決めてしまうのは危険。想像していた運営とかけ離れていたり思っていたよりも収益を得られなかったりと失敗してしまう恐れもあります。

そのためフランチャイザーの選定は、自分でリサーチを行い、数字・データを収集・分析したうえで、よく考えながら選ぶのが大切です。また開業後も、事前のリサーチで得た情報を活かすことで安定した経営にもつながるでしょう。

            

⑤フランチャイザーを上手く活用できる

フランチャイジーに向いている人の特徴はフランチャイザーを上手く活用できる人です。フランチャイザーにはフランチャイジーからの情報が集約されており、多くの経営ノウハウが蓄積されています。良好な関係を築くことで、フランチャイザーが持つ経営ノウハウを身につけるのも容易になるでしょう。

資金調達・経験不足・事務作業など、経営における問題を解決に導くためにもフランチャイザーのサポートは必要不可欠。事前にフランチャイザーをしっかりリサーチし、自分と相性のいいところを見つけるのが大切です。

 

⑥目標値と明確なプロセスがある

フランチャイジーに向いている人は自分なりの目標値を持っており、その目標達成に向けたプロセスを考えられる人です。

例えば1年の目標を売上高1,000万円稼ぐこととします。そのために半年でリピート率50%を目指す、さらにリピート率50%を達成するために顧客へのアンケートを実施し問題点を見つけ改善していくといったように、目標に対してのプロセスが明確になります。

このように目標に向けて何をすべきか・何が不足しているかを考えて理解できる人は、ひとつひとつのプロセスに無駄がなく生産性を高められるでしょう。

            

⑦顧客視点に立って経営できる

フランチャイジーに向いている人の特徴は顧客視点に立って経営できる人です。顧客が求めているものをいち早く察知し、顧客のニーズを満たすサービスを提供することで、リピーターの獲得につながり安定した収益を見込めるでしょう。

またSNSのトレンドやフランチャイズ業界の動向を把握し、スピーディに対応するのも顧客視点に立って経営できるオーナーの特徴です。

            

フランチャイジーに向いていない人5選

バツ印

この章ではフランチャイジーに向いていない人5選を紹介していきます。フランチャイジーに向いていない人の主な特徴は以下のとおりです。

  • フランチャイザー任せにしてしまう

  • 受け身

  • 準備が苦手

  • 他責思考

  • 物事を感覚で考える・見通しが甘い

自分はフランチャイジーに向いていないからといって、フランチャイズ経営をあきらめる必要はありません。フランチャイズ経営は、経営者としての心構えを認識しておくのが大切です。

 

 ①フランチャイザー任せにしてしまう

運営をフランチャイザー任せにしてしまう人はフランチャイジーに向いていないでしょう。経営のノウハウや充実したサポートなどが含まれたフランチャイズのパッケージは、あくまで経営を成功に導く支援をしてくれるものです。提供されたノウハウを活かし自分で試行錯誤できる人でないとフランチャイジーとして成功するのは難しいでしょう。

また何か問題があったときにフランチャイザーのせいにしてしまう人はフランチャイジーには向かないでしょう。フランチャイジーは経営者としてすべての責任を負い、事業を回していく覚悟が必要です。

            

 ②受け身

加盟金・ロイヤリティを支払っているからといって、フランチャイザーがすべてのことをサポートしてくれるわけではないことを覚えておきましょう。フランチャイザーとフランチャイジーはあくまで対等なビジネスパートナー。主体性を持って、自ら考えて行動することが大切です。

 

 ③準備が苦手

フランチャイズ経営では業界の市場・開業エリアや競合店の調査など事前のリサーチが必要です。またリサーチで得た情報を分析し、運営に活かしていかなければ成功する確率は低いでしょう。フランチャイズ経営は儲かりやすいからといって、事前の準備を怠ってしまっては経営は上手くいきません。

            

 ④他責思考

何か問題があったときに他人のせいにする人はフランチャイジーには向いていないでしょう。経営者は売上・店舗の管理などすべての責任を負う覚悟が必要です。自ら問題や課題に率先して向き合い、問題が起きた原因・今後に向けた改善策を考えたほうが生産的といえるでしょう。

            

 ⑤物事を感覚で考える・見通しが甘い

物事を感覚で考えたり見通しが甘かったりする人はフランチャイジーに向いていません。フランチャイズ経営はどんな業種でも初期投資でまとまった費用が必要です。資金調達には自己資金・他企業からの出資のほかに、銀行の融資・国からの補助金などがあります。

フランチャイズがいくら儲かるからといって、投資資金の回収期間・返済計画などの見通しが甘いと、万が一売上が減少してしまった場合に行き詰まり運営できなくなってしまいます。資金不足に陥らないためにも、しっかりと資金計画を立てておきましょう

            

フランチャイジーとして開業するための3つの手順

4つの手順         

フランチャイジーとして開業するための流れを把握しておきましょう。開業するための手順は以下の3つです。

  • 開業資金の準備

  • 業種・フランチャイザーの選定

  • 契約・開業

それぞれのチェックすべきポイントについても解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

①開業資金の準備

どんな業界のフランチャイズでも開業資金の準備は必要です。「フランチャイズ・チェーン事業経営実態調査 報告書 平成20年3月」(経済産業省 商務情報政策局 サービス政策)によると開業資金の平均はフランチャイザー側で店舗を用意する場合は平均2,233万円、フランチャイジー側で用意する場合は平均3,280万円となっています。

また業界によって準備する資金は異なるため、希望する業界のフランチャイズについて調査し、しっかり比較したうえで計画を立てるといいでしょう。

どうしても自己資金が足りない・まとまった費用が用意できない場合は融資を申し込む必要があります。融資についてはフランチャイザーが相談を受けていたり、アドバイスしてくれたりすることもあるので事前に確認しておくといいでしょう。

フランチャイズの融資制度については以下の記事で解説しているので、そちらも併せてご参考ください。

②業種・フランチャイザーの選定

どの業界にも多くのフランチャイザーが存在します。加盟金・ロイヤリティの違いだけでなく、自分が希望する経営方針・内容かどうかもしっかり確認するといいでしょう。

また随時セミナーや説明会を開催しているフランチャイザーもあり、情報収集のために参加してみるのもおすすめです。さらに説明会に参加している同業者の方と意見交換などを行うと、より多くの方から情報収集できるでしょう。

            

③契約・開業

フランチャイズに加盟する際は契約書に記載がある内容を必ずチェックしましょう。とくに契約期間・更新・支払金額・違約金は必ず確認しておくべきです。

通常、フランチャイズと契約する際は契約期間が定められており、1年・3年・5年・10年以上など期間はさまざまです。長期契約・短期契約それぞれにメリット・デメリットがあるのでしっかり比較したうえで決めましょう。

また契約更新には、申し出がない限り自動で契約が延長される自動更新・契約期間満了を迎えた際にフランチャイジーが合意のうえで契約が延長される合意更新の2種類があります。どちらを選ぶかによって手続き方法が異なるので注意が必要です。加盟するフランチャイザーによっては更新料が発生する場合もあるためしっかり確認しておきましょう。

儲かるフランチャイズを見つけるには、利益率もポイントです。以下の記事では、フランチャイズ狙い目業種や利益を出す上で注意すべき点もご紹介していますので、併せてご参考ください。

フランチャイズで失敗しないための事前準備4選

ノートにチェックする            

開業後に失敗しないためにも事前準備をしておくのが大切。ポイントは以下の4つです。

  • どんな業種にするかしっかり考える
  • 計画をしっかり立てる
  • 説明会の参加・資料請求など、フランチャイザーの情報を集める
  • 税金面を考慮する

事前準備をしっかり行い失敗を未然に防ぐことで安定した運営につながります。この章で詳しく解説していますので覚えておきましょう。

 

①どんな業種にするかしっかり考える

フランチャイズを選ぶ際に、どんな業種にしようか迷ってしまうこともあるでしょう。加盟後に後悔しないよう、どんな業種にするかしっかり考えておくのが重要です。

加盟する業種によっては競合他社が多い場合もあります。さらに開業地域で価格競争が激化していれば、運営を継続するのも難しくなるでしょう。

加盟するフランチャイザーが競合にない強みを持っていれば、他社との差別化が図れるため安定した運営につながります。そのためフランチャイズに加盟する前に、検討中の業界の市場規模・競合の情報をしっかり把握しておきましょう。

            

②計画をしっかり立てる

フランチャイズ経営で安定した収益をだすためにも、加盟前に計画をしっかり立てるのが大切です。例えば販売する商品の原価を抑える・無駄な費用を節約することでも収益をあげられます。

またロイヤリティは毎月支払う費用のため、事業計画を立てておかないと経営を圧迫する可能性があります。フランチャイズに加盟する前には、どのくらいの収益が見込めて、毎月どのくらいの費用がかかるのかを予測しておくのが大切です。

 

③説明会の参加・資料請求など、フランチャイザーの情報を集める

フランチャイズ経営を検討する際は、まずはフランチャイザーの情報を集めるのが大切です。どのフランチャイザーを選ぶかで、成功の程度は大きく変わります。フランチャイジーの志望者に向けた説明会・資料請求などがフランチャイザーに関する情報収集の手段です。さらに同業者の口コミにも着目してみるといいでしょう。

開業時の立地・資金計画に関するコンサルティングを受けられるかどうかも確認しましょう。フランチャイザーによって開業資金は異なります。なかには開業資金が少ないフランチャイザーもあるので、まとまった費用を用意できない人はチェックしてみてください。さらにフランチャイズのブランド力は集客に大きく影響します。頼れるブランドかどうかをしっかり見極めるのも必要不可欠といえるでしょう。

 

税金面を考慮する

正しい税務知識を持つことも、ビジネス運営において非常に重要です。収益の最大化だけでなく、コスト削減の方法を理解することも大切です。基本的な節税対策には、企業共済の利用、青色申告の実施、資産の減価償却などがあります。これらの対策を行うことで、年間で数十万円の節税が可能になり、収入を効果的に増やすことができます。

 

まとめ

一緒に

フランチャイズ経営は成功すると儲かるビジネス。しかし経営を成功させるためにはフランチャイズの仕組み・フランチャイザーとフランチャイジーの収益モデルを把握しておくことが重要です。フランチャイザーを選ぶ際のポイントを押さえるほか、初期投資も含めた開業前の事前準備をしっかり行うことで、未経験の方でも経営後の失敗をある程度防げるでしょう。

そして何より大切なのは経営者としての覚悟を決めなければいけません。独立・起業を考えている方は、たくさんのメリットがあるフランチャイズ経営を検討してみてはいかがでしょうか

 

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この記事の信頼性

BBSインターナショナル株式会社 代表取締役 川口 毅

BBSインターナショナル株式会社

代表取締役

川口 毅

2002年、慶應義塾大学経済学部卒、大手広告代理店に入社。
その後メンタルコーチへのキャリアチェンジを経て、
2013年にNBCインターナショナル(株)に入社、フランチャイズの加盟店開発を専業とする。
2016年、同社取締役就任。2018年に事業部を分社化してBBSインターナショナル(株)を設立し、代表取締役就任。
フランチャイズの展開コンサルティングを主軸とし、フランチャイズ本部構築や、新規ビジネスの資金調達支援も行っている。

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