【ニッチビジネスの成功・失敗事例8選】成功のポイントや参入するメリット・デメリットも徹底解説

市場の隙間に存在する一部のニーズを狙うニッチビジネス。「ニッチビジネスでの事業展開を検討しているけれど、失敗しないか不安…」という方は少なくないでしょう。 成功する確率を上げるためには、事業を開始する前にニッチビジネスについてよく知ることが大切です。 この記事では、ニッチビジネスの基本的な情報と併せて実際の成功・失敗事例をご紹介します成功するためのポイントも解説するので、ぜひ最後までご覧ください。

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<目次>

  1. ニッチビジネスとは
  2. ニッチビジネスの成功事例6選
    1. ①株式会社セコマ
    2. ②株式会社大津屋
    3. ③バルミューダ株式会社
    4. ④株式会社星野リゾート
    5. ⑤株式会社解決本舗
    6. ⑥楽天ブックスネットワーク株式会社
  3. ニッチビジネスの失敗事例2選
    1. ①太陽光発電
    2. ②液晶テレビ
  4. ニッチビジネスを成功させるポイント
    1. 流行りばかりを追わない
    2. その道のエキスパートになる
    3. ニーズの存在を調査する
    4. リピーターを獲得できるか見極める
    5. 商品・サービスに付加価値をつける
    6. 競合他社をリサーチする
  5. ニッチビジネスのメリット・デメリット
    1. ニッチビジネスのメリット
    2. ニッチビジネスのデメリット
  6. ニッチビジネスに関するよくある質問
    1. そもそも「ニッチ」の意味は?
    2. ニッチマーケティングとは?
  7. まとめ

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ニッチビジネスとは

芽を摘む

ニッチビジネスとは、市場の一部の顧客や特定のニーズに対して商品・サービスを提供するビジネスのことです。特定の分野・限られた範囲を狙い、その領域で優位な市場での成功を目指します。

競合が比較的少ない市場のため、ニーズを掴んだ商品・サービスを生み出せれば顧客を獲得しやすく、会社の柱として事業を成長させられるでしょう

 

ニッチビジネスの成功事例6選

成功事例

実際に企業がニッチビジネスに取り組んで成功を収めた事例を見ていきましょう。ここでは以下の6社について紹介します。

  • 株式会社セコマ

  • 株式会社大津屋

  • バルミューダ株式会社

  • 株式会社星野リゾート

  • 株式会社解決本舗

  • 楽天ブックスネットワーク株式会社

 

①株式会社セコマ

株式会社セコマは、北海道に特化したコンビニ「セイコーマート」を運営しています。北海道での店舗数は、大手のセブンイレブン・ローソン・ファミリーマートを抑え、セイコーマートがトップです。北海道では多くの人から圧倒的に認知されています。

セイコーマートの特長は、弁当・おにぎり・フライドポテトなどを店内で調理すること。周囲に飲食店がない地域では、セイコーマートがその役目を担っているといえるほど地域密着で運営しています。

物流の整備により道内隅々まで出店したこと・食品製造会社を立ち上げて自社ブランド商品を販売したこと・直営店舗を多く持ち迅速に新商品を提供していることなどが成功の秘訣です北海道に特化したニッチビジネスで成功した代表的な事例といえます。

 

②株式会社大津屋

酒の蔵元として1573年に創業した株式会社大津屋は、福井県で初めてのコンビニエンスストア「オレンジBOX」をオープンさせた企業です。

1980年代後半に、大手チェーン店との差別化のために販売した「調理した具なしの焼きそば」が人気となったことから、コンビニに調理場を設けて惣菜販売を開始しました。その結果、日商は50万円から90万円へとUP。その後、1グラム1円の「ランチバイキング」を始めるとさらに売り上げが伸びました。

大津屋の惣菜は、その日に合わせた地元の食材を使用し、社員自らがメニューを決めていることが特徴です。手のコンビニエンスストアとは異なる方向から商品を提供し、ニッチビジネスに成功しています

 

③バルミューダ株式会社

バルミューダ株式会社は、「BALMUDA The Toaster」を大ヒットさせた企業です。高級家電というニッチな分野で成功を収めています。

トースターは一般的には5,000円程度で購入できますが、バルミューダは20,000円以上の価格で販売しました。それでもヒットした理由は「機能性とおしゃれなデザイン」です。

トースターを単に「パンを焼く家電」ではなく、「パンを美味しく食べるための家電」である点を追求して開発しました。そしてトースターを「パンを焼くモノ」ではなく、「パンを美味しく食べる体験」として売り出したのです。

バルミューダは、トースター以外にもコーヒーメーカー・電気ケトル・掃除機・照明などさまざまな製品をヒットさせています。「高い値段でもこれだけおしゃれで高機能であれば欲しい」という人をターゲットとしたニッチビジネスです

 

④株式会社星野リゾート

株式会社星野リゾートは旅館・ホテルの運営をする会社で、国内外に多くのリゾートホテルがあります。星野リゾートは、とにかく多くの顧客を獲得しようとするのではなく、「こういう顧客であれば、120%満足できるはず」というお客様に対して訴求する「ニッチ戦略」をとっています

その結果、必要なサービス・不要なサービスが明確化され、無駄なサービスを省くことが可能になりコストダウンに成功しました。この戦略が功を奏し、他社との差別化と顧客満足度の向上を実現しています。

単に宿泊客をターゲットとするのではなく、星野リゾートに泊まりたい人だけを狙うのは、まさにニッチビジネスといえるでしょう。

 

⑤株式会社解決本舗

株式会社解決本舗は、化粧品受託製造販売事業を手がけている会社です。大手の化粧品製造会社が通常3,000本から受注しているOEM(委託者のブランドで製品を生産すること)を、10本から受注するというニッチビジネスで成功を収めました。

とても手がかかる仕事で採算も取りにくいですが、一度OEMでオリジナル商品を製造すると、多くの顧客が継続して取引をしています。

オリジナル商品を作りたい意思はあるものの、ロットの関係で断念している中小企業は少なくありません。このニッチな分野に取り組んだ結果、成功を収めています

 

⑥楽天ブックスネットワーク株式会社

楽天グループ傘下の出版取次会社「楽天ブックスネットワーク」は、追加商材として本を扱いたい人向けに、保証金なしで最低1冊からでも本を卸売できる「Foyer(ホワイエ)」という事業を行っています。

雑貨屋・ホテル・衣料品店・カフェなど、本を扱うノウハウのない取引先とのビジネスに注目して売り上げを伸ばしました。

「雑貨と一緒に本も販売したい」「カフェの雰囲気に合った本を取り扱いたい」「ホテルにマッチした本を置いて販売もしたい」など、出版流通では排除されていた細かいニーズに目を向けた結果と言えるでしょう

 

ニッチビジネスの失敗事例2選

禁止標識

ニッチビジネスは、競合が少ないからといって必ず成功するとは限りません。もともと市場が狭く顧客が多くないため、市場調査やプロモーション方法などに苦労することが予想されます。

次に、実際の失敗事例をご紹介します。

  • 太陽光発電

  • 液晶テレビ

 

①太陽光発電

太陽光発電は、販売当初はニッチ市場でしたが、数年後に売電事業への参入企業が急増しました。その理由は、太陽光発電の設置で売電収入と自治体からの補助金を得られるという話が出回ったからです。

また、売電価格は年々減少傾向にあります。想定通りに収益が見込めなくなり、撤退せざるをえない企業が多かったようです。

市場の成長は、予想はできても確実ではありません太陽光発電は、ニッチ市場が一般化してしまった失敗例です。

 

②液晶テレビ

液晶テレビは、発売当初は大きな付加価値があると考えられた商品でした。しかし、後に多くのメーカーが参入し、同様の製品が世界中に溢れるようになってくると、価格競争が起こります。その結果、多くの家電メーカーは競争力を失い、事業を撤退することになりました。

当初は日本企業が市場を独占していましたが、現在では韓国・台湾に大きく差をつけられています。液晶テレビは最初はニッチな商品でしたが、一般化したことで価値が薄れてしまいました

 

ニッチビジネスを成功させるポイント

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ニッチビジネスは、競合が少ないからといって簡単なビジネスではありません。失敗する可能性も十分にあります。

ここでは、ニッチビジネスを成功させるポイントについて説明します。参入を検討中の方は、以下の全てができているか確認してください。

  • 流行りばかりを追わない

  • その道のエキスパートになる

  • ニーズの存在を調査する

  • リピーターを獲得できるか見極める

  • 商品・サービスに付加価値をつける

  • 競合他社をリサーチする

 

流行りばかりを追わない

流行りものは一時的には需要がありますが、継続させるのは難しいです。特に現代は流行の移り変わりが早く、少し前まで最新と言われていたものが、半年もすれば昔のものとして扱われます

ニッチビジネスの基本は「隙間」を狙うことです。それも「定番商品に関連する隙間」を見つけ出す必要があります。例えば、「本当はここを改善して欲しかった」「こういう商品を探していた」などの細かいニーズを拾えるように、他社と差別化された商品の開発が重要です。

流行りばかりを追わないことに気をつけてビジネスを展開していきましょう。

 

その道のエキスパートになる

ニッチビジネスを成功させるために必要なのが、その分野に関する知識です。つまり、その道のエキスパートになる必要があります。

ニッチな商品・サービスを求める顧客はどれでも良いのではなく、わざわざ探して選んで購入します。そのため、提供する側も専門的な知識・情報を身につけておかなければなりません。

ニッチビジネスでは、顧客のリピート率を上げることが重要です。顧客から信頼を得るために、その分野だけは他社に負けない深い知識と情報を提供できるように心がけましょうなんでも屋である必要はありません。

 

ニーズの存在を調査する

ニッチビジネスは隙間を狙った事業です。確実に狙った分野にニーズがあるか調査して明確にする必要があります大規模な市場には明らかにニーズがあるのが分かりますが、小規模市場では顧客のニーズは見えにくいことが多いです。

例えば、「赤ちゃん用のオーガニックの保湿剤」を販売するニッチビジネスを始めたとします。妊娠中の方や小さな赤ちゃんが家族にいる人が主なターゲット層です。赤ちゃん用の保湿剤を販売する企業はたくさんありますが、オーガニックのものは多くありません。この場合、ターゲット層の人達がオーガニックにこだわるのかを調査し、ニーズの有無を確認することが重要です。

当然ですが、ニーズがなければ商品・サービスは売れません。確実にニーズがあってこそ、顧客は商品・サービスに価値を見出します。

 

リピーターを獲得できるか見極める

ニッチビジネスを続ける上で大切なのがリピーターの獲得です。ニッチな分野では、強いこだわりを持った人が顧客となるケースが多いため、ファンになってもらえれば繰り返し購入・利用してくれることが期待できますファンになってもらえれば、SNSなどでも良い情報を広めてくれる可能性があるでしょう。

ニッチな分野はもともと市場規模が小さいので、一度利用した人を逃さない工夫が必要です。リピーターを確実に獲得できる分野であるか見極めることが大切になります。

 

商品・サービスに付加価値をつける

ニッチビジネスを成功させるためには、商品・サービスに付加価値をつけることが重要です。品質・アフターサービス・保証体制など、他社と差別化されている必要があります。

例えばホテルで考えると、ニッチな商品・サービスを求める顧客はただ宿泊ができれば良いわけではありません。おしゃれな部屋のデザイン・寝心地の良さ・アメニティの充実・スタッフの丁寧なサービス・美味しい食事の提供など、多くのことを求めます。

他ではできない体験やサービスを提供する「付加価値」が必要となるのです

 

競合他社をリサーチする

ニッチビジネスは隙間を狙ったビジネスですが、分母が少ないとはいえ競合他社は必ず存在します。そのため、現在の競合の様子だけでなく、今後参入予定の企業の状況もリサーチしなければなりません

「競合他社と比較してどの点が優れているのか」「劣っていることは何か」などを徹底的に比べて改善できる点を検討します。

 

ニッチビジネスのメリット・デメリット

手書き

ニッチビジネスに参入するか検討している方も多いでしょう。そのような方に向けてニッチビジネスのメリット・デメリットを紹介します。

  • ニッチビジネスのメリット

  • ニッチビジネスのデメリット

ビジネスにリスクはつきものです。必ず良い面・悪い面を慎重に確認してから事業を始めるようにしましょう。

 

ニッチビジネスのメリット

数多くある事業の中からニッチビジネスを選ぶ主なメリットは下記の通りです。

  • 競合他社が少ない

  • リピーターを作りやすい

  • 資本が少なくて済む

ニッチビジネスの最大のメリットは、競合他社が少ないことでしょう。大企業が参入していない分野なので、資本力の小さい中小企業・ベンチャー企業でも十分な勝算が見込めます

ニッチな分野の顧客は、大企業の提供するサービスで満足していない傾向があるので、ニーズを掴むことができれば、継続的な収益も期待できるでしょう。一度ファン化すれば、新規参入企業の存在も怖くありません。

 

ニッチビジネスのデメリット

ニッチビジネスのデメリットは下記の通りです。

  • 市場が小さいので売り上げも限度がある

  • 将来的に市場が大きくなる可能性もある

  • 情報・競合が少ないので市場調査が難しい

ニッチビジネスのデメリットは、市場が小さく限定的なために売上にも限度がある点です。

また、現在は隙間産業として成り立っていても、将来的に衰退してしまう分野である危険性もあります。反対にニーズが出てきて競合が増えてしまえば、ニッチ産業ではなく一般的な事業になる可能性もあるでしょう。

市場の動向を常に注意深く観察し続け、すばやく対応できるように備える必要があります。

 

ニッチビジネスに関するよくある質問

質問

最後に、ニッチビジネスに関するよくある質問に回答します。ニッチビジネスに興味があるのであれば知っておくべき事項です。

  • そもそも「ニッチ」の意味は?

  • ニッチマーケティングとは?

 

そもそも「ニッチ」の意味は?

「ニッチ」とは、「巣」「壁龕(へきがん)」「くぼみや割れ目」という意味から派生した言葉です。建築・経済・ビジネス・生物学の分野で使い方が異なるので注意しましょう。

業界 意味
経済・ビジネス 隙間
建築用語 くぼみ
生物学  生体的地位

ビジネス用語としては「隙間」という意味で用いられますつまり「大企業が進出しないような小規模市場の分野」のことです。

 

ニッチマーケティングとは?

ニッチマーケティングとは、ターゲットを特定の市場に絞って行うマーケティングのことです一部の顧客から需要があるものの、まだ開拓されていない分野を狙って商品・サービスを提供します。大企業が参入していないため、中小企業・ベンチャー企業・個人事業主向きです。

ニッチマーケティングは、国内だけで考えると市場が小さく売上拡大が容易ではありません。そのため、世界規模で市場を考える「グローバルニッチ」という方法も有効です。

 

まとめ

まとめ

ニッチビジネスは、市場にある隙間を狙ったビジネスです。競合他社が少ないため、業界で優位な地位に立ちやすいという特徴があります

現代はネット社会となり、変化の激しい時代になりました。市場の動向も移り変わりが早いので、常に注意を向けていなければなりません。

ニッチビジネスを始めても成功するかは不確実です。そのため、入念に準備をして事業を始める必要があります。この記事で紹介した成功事例・失敗事例も参考に、事業展開に取り組んでください。

 

           

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この記事の信頼性

BBSインターナショナル株式会社 代表取締役 川口 毅

BBSインターナショナル株式会社

代表取締役

川口 毅

2002年、慶應義塾大学経済学部卒、大手広告代理店に入社。
その後メンタルコーチへのキャリアチェンジを経て、
2013年にNBCインターナショナル(株)に入社、フランチャイズの加盟店開発を専業とする。
2016年、同社取締役就任。2018年に事業部を分社化してBBSインターナショナル(株)を設立し、代表取締役就任。
フランチャイズの展開コンサルティングを主軸とし、フランチャイズ本部構築や、新規ビジネスの資金調達支援も行っている。

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